「物価高対策」や「世代交代」に期待の声 自民党総裁選の演説に愛知の党員の判断は

9月26日の夕方、名古屋市北区のIGアリーナ前には長い行列が。お目当ては、10月4日に開票される自民党総裁選の演説会です。
各候補者の主だった訴えをまとめました。
小林鷹之元経済安保担当大臣:
「科学技術こそが成長の源。もう一度この国をテクノロジー大国へと押し上げる。国が大胆に投資をするんです。世界と勝負できるような産業の拠点を日本各地につくっていく」
茂木敏充前幹事長:
「(物価高対策で)各地域のニーズに応じて地方が自由に使える、最も効果的な政策に使えるためのこれまでとは1ケタ違う『生活支援特別地方交付金』を創設する」
林芳正官房長官:
「実質賃金1%。すなわち、物価が上がったらそれよりさらに1%高い賃金上昇を定着させる。中小企業や小規模事業者のためにいろんな施策をして賃上げができるだけの原資をしっかり稼いでもらう」
高市早苗前経済安保担当大臣:
「基幹産業である自動車産業、サプライチェーンを含む自動車関連産業、これを何としても守り抜いていく。もしも、関税の影響がさらに深刻に出てきた場合に、あらゆる手を尽くして大事な大事な産業、まずは守っていきたい」
小泉進次郎農林水産大臣:
「ガソリン暫定税率の廃止を速やかに実現できるよう野党との協議を加速する。所得税の見直しも、物価や賃金の上昇に合わせて、基礎控除等が引き上げられる新たな仕組みを導入するために、野党との協議を進めたい」

演説を聞いた党員らは何を判断基準に1票を投じるのでしょうか。演説を聞いた人に、新総裁に1番最初にやってほしいことをアンケートしました。
最も回答が多かったのは、『物価高対策』です。
演説会を聞いた人:
「物価高対策かな。可処分所得というか、減税の部分だったりとか。どう生活を維持していくのかの具体な政策をやってほしい。」
「やっぱり物価高対策ですね。ぼくら庶民なので、身近なことに関心を持ちますね。高市さんは具体的な話をしてくれた。他の人たちは大枠な『日本は…』という話が多い」
一方で党内に目を向けた意見で多かったのは『世代交代』です。
演説会を聞いた人:
「世代交代。やっぱり(年齢の)順番ということに抜け出せない自民党はいかんな」
「世代交代。(演説会では)際立って2人から感じました。小林さんと小泉さん。新しい党員に入ってもらわないとダメ。今までの人もそれなりに頑張ったが、その人に知恵を借りながら風を受けるのは若い力」
党員投票の締め切りが10月3日に迫る中、この地方の議員も活動を活発化させています。
若山慎司衆院議員(小林候補の推薦人):
「きのうもある会合に出たが、説明をすれば(小林候補の)人となりを知ってもらえる。1人でも多くの人に私自身が話す機会を増やしていきたい」
今枝宗一郎衆院議員(高市候補の推薦人):
「党員票をこの中部圏で圧倒的に高市さんに出していこうではありませんか」
高市候補の決起集会には名古屋の市議会議員や県議会議員も複数駆けつけました。
工藤彰三衆院議員(高市候補の推薦人):
「名古屋愛知中心に中部4県は(党員票は)ある程度抑えられているんじゃないかと思います」
このほか愛知では伊藤復興大臣が林候補の推薦人となっています。
ただ、多くの議員が投票先について態度を明らかにしていないため、情勢は流動的です。
自民党総裁選は10月4日土曜日に投開票され、新たな総裁が決まります。