鳥羽水族館の人気者といえば、ラッコの「メイ」と「キラ」。おなかの上で器用に貝を割ったり、ほっぺに両手を当てて「ムギュッ」としたり、その愛くるしい仕草は、見る人を思わず笑顔にさせます。
現在、国内で唯一ラッコを飼育する鳥羽水族館が、ラッコの真の生態や、40年以上にわたる飼育経験で培った知見を詰め込んだ特設サイトを公開しました。その名も「ラッコペディア」。ラッコのことなら何でもわかる百科事典のような存在に、という願いが込められています。
ラッコの深みにはまる特設サイトを公開

なぜ今、このような特設サイトを立ち上げたのでしょうか。鳥羽水族館の担当者は、サイトに込めた思いをこう語ります。
「まずはメイとキラを入り口にして、ラッコに興味を持ってほしい。そして、もっと深く知りたいと思った人の気持ちに寄り添えるよう、正しい生態や飼育の歴史を届けられるページにしたいと考えました」
サイトの構成にもこだわりがあります。堅苦しい学術書のようなものではなく、楽しく読み進めるうちに自然とラッコの魅力の「深み」にはまっていくような、親しみやすい内容やデザインを追求したといいます。
「イカミミジャンプ」に「バズーカ」? 鳥羽水族館ならではの用語集

その言葉通り、サイト内には長年ラッコを間近で見続けてきた飼育係ならではの視点が光ります。「飼育係に密着」や「バックヤードメモ」といったページでは、表舞台からは見えないラッコたちの日常や逸話が存分に盛り込まれています。
特に注目なのが、鳥羽水族館独自の視点が満載の「ラッコ用語集」。「イカミミジャンプ」「メイ寝」「バズーカ」など、ファンなら思わずニヤリとしてしまうような、ユニークな用語が並びます。
また、多くの人が抱く疑問に答えるFAQコーナーも充実しています。例えば、誰もが悶絶する「顔をムギュッとするポーズ」については、「両手で顔周辺の毛づくろい(グルーミング)をしているのだと思います」と解説。あの可愛らしい仕草が、実はラッコが生きていくために欠かせない大切なメンテナンスであることを教えてくれます。
クスッと笑いながら読み進めるうちに、いつの間にかラッコの知識が身についてしまう。そんな遊び心あふれる仕掛けが、このサイトの大きな魅力となっています。
一人でも多くの人にラッコの正しい情報を届けたい

鳥羽水族館は、この「ラッコペディア」を誰でも閲覧可能なWEBページとして公開しました。これは、一人でも多くの人に正しい情報を届けたいという願いからです。今後もコンテンツの更新や追加を検討しているといいます。
最後に、このサイトをどのように使ってほしいか、担当者に聞きました。
「まずはラッコの存在を知って、『かわいい』『おもしろい』と感じてほしいです。そして、好きになったラッコについてもっと調べようという時に、ラッコペディアを使ってほしい。そこから、ラッコのために何ができるかを考えたり、環境を守ることに目を向けてもらったり、『好き』という気持ちが原動力になって、何か行動に移してもらえるようになったら、とても嬉しいです」
長年ラッコと歩んできた鳥羽水族館が、ラッコの未来を願って公開した「ラッコペディア」。愛くるしい姿の裏側にある、彼らの真の姿を覗いてみてはいかがでしょうか。


