カーシェアリングの車が自宅まで!真っ白な壁かと思いきや…未来の自動販売機? 人が住み始めてまもなく2か月 トヨタ自動車の実証実験都市「ウーブン・シティ」 静岡・裾野市

トヨタ自動車が、静岡県で開発を進めている実証実験都市「ウーブン・シティ」。実際に人が住み始めてもうすぐ2か月となる街にカメラが入りました。
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静岡県裾野市にあったトヨタ自動車の工場跡地で、ことし9月に始動した実証実験都市「ウーブン・シティ」。
(トヨタ自動車 豊田章男会長)
「ここは街というより、未来のためのテストコース」
全体の約6分の1に当たる「第1期エリア」では関連企業の社員と家族ら数世帯がすでに生活を始めていて、最終的には約2000人がこの街に暮らす予定です。
(松本道弥アナウンサー 11月18日)
「ウーブン・シティの中に来ています。キッドクボードのようなモビリティに乗っている人たちがいます」
食料品などを運ぶ「自立走行ロボット」
18日は名古屋のメディア向けの見学会が開かれました。街の中では公道では難しい先進的な乗り物やサービスの実証実験が。生活しながら得られるこれらのデータが次世代の技術開発に活かされるといいます。
(松本アナ)
「配送用の小型のロボットが自動運転で走行しています」
食料品などを運んでくれる、自立走行ロボット。
(松本アナ)
「配送用ロボットの前に立つと…自動で止まるようになっています。安全性もバッチリです」
“カーシェアリング”の車が自宅までやってくる!?
また、カーシェアリングなどで使われる車を、自宅などまで届けてくれるモビリティ「Guide Mobi」も。内蔵された無線やセンサー、カメラなどで車に指示を出して牽引し、ドライバーがアプリを使って車を呼び出すことができるようになります。
(トヨタ自動車 先進モビリティシステム開発部 畑建正主幹)
「シェアカーは(借りる際に)ステーションに赴かなくてはいけないが、そういった(赴かなくてもいい)ところが便利だという声はもらっている」
さらに、物流の利便性を向上させるための仕組みはこんなところにも…
(松本アナ)
「ウーブン・シティの地下に来ています。1周400メートルほどの長い通路では、無人のロボットを使って荷物を運ぶという実証実験を行っているということです。人手不足の解消にも近づくかもしれません」
真っ白な壁…ではなく未来の自動販売機?
また街の中では、トヨタ以外の企業もさまざまなサービスの実証実験を行っています。飲料メーカーのダイドードリンコは…
(松本アナ)
「白い壁に見えますが、最新の未来の自販機なんです」
壁の横にあるQRコードをスマートフォンで読み込むとメニューが表示され、飲料を買うことができます。おしゃれなオフィスなど、デザインを重視する環境に調和することを目的としていますが、こんな課題も。
(ダイドードリンコ 古門義浩さん)
「スマホの充電が切れたら買えない。(住人から)もらった意見、それこそ“生の声”なので、それに対応する、(充電が)切れた人のための何かを1年間で考えていかなくてはいけない」
カフェではコーヒーが“仕事の効率”に与える影響を研究
そのほか「UCC上島珈琲」のカフェには、天井に何台ものカメラが。コーヒーを飲んだあとの行動をAIが自動解析し、コーヒーが人の集中力や仕事の効率に与える影響を研究しています。
(UCC上島珈琲 半澤拓さん)
「コーヒーを飲んだときにいろいろなアイデアが湧くのかなど、日常的な疑問を検証して、将来的なカフェの体験価値の向上や、コーヒーそのもののさまざま新しい価値を付与することにつながっていくのかなと」
研究施設とは異なり、リアルな生活環境で最新技術を試すウーブン・シティ。壮大な実証実験の場から、新たな「カイゼン」が生まれるでしょうか。





