”公務員探偵”の父親が取材に応じる「知らなかった。正義感も強かったのでびっくりした」 愛知県

愛知県豊田市の元職員が兼業していた探偵業に個人情報を不正利用し、逮捕された事件で元職員は、3000万円以上を売り上げていたとみられています。
目元をマスクで隠し、警察署に移送されてくる男。
竹内崇容疑者(43)、豊田市の元職員です。
警察によると、竹内容疑者は豊田市の教育委員会に在籍していたおととし、兼業していた探偵業の業務に利用するため、市役所の端末を使って個人情報を入手し、顧客に渡した地方公務員法違反の疑いで逮捕されました。
2007年に、豊田市役所に入庁した竹内容疑者。
2022年、病気を理由に休職を願い出ました。
竹内容疑者の父親は…

「日本一依頼者様ファーストな探偵事務所です。勝てる証拠収集できっちり慰謝料請求させます」
探偵事務所のホームページ。
竹内容疑者が実質的な経営者だったとみられ、2020年、親族の名義で設立されています。
市役所を休職する2年前のことでした。
職場に隠して探偵業を兼ねていたとみられています。
竹内容疑者の父親は――
「(情報を照会していたことは)僕も全然知らなくて、警察が来て聞いた。まさか地方公務員法違反なんて、市役所のデータを見て、うちの仕事に使うなんて全く想定していなかった。そんな子じゃなかった、正義感も強かったのでびっくりした」(探偵事務所の所長 竹内容疑者の父親)
市役所の職員による探偵業に市民は――
「職員という公的なことをやっているわけだから、倫理感の高い人にやってもらわないといけない」(豊田市民)
「役所の方を信用して個人情報や書類を書いているので、そういうことがあると不審に思ってしまう」(豊田市民)
3000万円以上を売り上げたか

竹内容疑者は、休職中の職員が職場復帰しやすくするための数日間の「リハビリ出勤」中に、端末にアクセスし、情報を不正に入手したとみられています。
豊田市によると、小学生の健康診断の案内を発送する業務などを担当していたため、市民情報を照会できる権限があったといいます。
その後の取材で、探偵事務所では2022年以降、70人以上の顧客から3000万円以上を売り上げていたとみられることも新たにわかりました。
「間違いありません」
警察の調べに対し、容疑を認めている竹内容疑者。
警察は、少なくとも数十人分の個人情報を照会していたとみて、調べています。





