「きれいになりたいという欲が出てきた」20代の会社員男性 ジェンダーレスの時代に「女装サロン」に密着

名古屋市西区にある男性専用の女装サロン「龍の月」。完全予約制で気軽に女装を楽しむ男性が集まります。今回は事前に承諾をもらえた人に、店舗を利用する様子を見せてもらいました。

まず、カメラが捉えたのはサラリーマンの20代の男性。
龍の月 スタッフ:
「今、すごい(肌が)乾燥している男の人が多いね。目の周りとかカッサカサがいるの」
客:
「(自分も)カッサカサですよ(笑)」

特殊な器具で肌に潤いを補給していると、男性から心配事の相談が。
客:
「タバコを吸っていると影響がある?」
龍の月 スタッフ:
「あるある!(コットンで)ふき取りするとめっちゃ茶色いよ」

まずは下地作りから。ウィッグを身につけたら、雰囲気に合わせて本格的なメイクをして完成です。女装を始めたきっかけは何だったのでしょうか。

客:
「朝起きて顔を見たときに、ヒゲが生えていたり肌がボロボロだったりすると、気持ちが落ち込んじゃうので。それでいろいろな化粧水を教えてもらいました」
自分で肌のケアをするようになると、周りからある提案があったそう。
「友だちに『女装が似合うんじゃない?』と言ってもらえて、もっときれいになりたいという欲が湧いてきました。実際に女装してみたら、いいと思うって言ってもらえて、すごくうれしいなって」

続いて、普段は介護の仕事をしている男性。慣れた手付きで頭にネットを被せ、自ら下地を作っていきます。
龍の月 スタッフ:
「これ触ってみて。今流行っているスポンジだと、こんなのなの」
最新のメイクグッズに興味津々。店員からアドバイスをもらいつつ、約2時間でメイクが完成しました。

「艶っぽくした唇がポイント」と話す男性。メイクに慣れていた理由は、TikTokの配信ライブをしているからだといいます。SNSで自身のメイク動画を配信するプロでした。
客:
「配信事務所と芸能マネジメント契約をしました」

女装を初めたきっかけは、婚活での出来事からでした。
客:
「女性対象で婚活をしていたら、女性はメイクが大変だと知って、『どれぐらい大変なんだろう?』と思って」

女装でかわいさを追求することに目覚めたというこの男性。ただ、決めていることがあるといいます。
客:
「自分自身をかわいくできなかったら『もう終わり』っていう風に決めているので、そこまではなんとか女装活動期間を延ばせるように、頑張ってやっているところです」