三重県内の土産物店で「伊勢海老」として売られていたのは、外国産の「ロブスター」でした。
【写真を見る】三重の土産物店で“伊勢海老”偽装… 実は“外国産ロブスター”だった 伊勢海老を名乗れるのは世界で1種類だけ 3800個以上が消費者の手に 「伊勢志摩みやげセンター王将」
三重県鳥羽市の食品会社サコウ食品は、2021年~2025年にかけて、経営する土産物店で外国産ロブスターを「伊勢海老」として販売。その数は、3800個以上にのぼります。
会社側は県の聞き取りに「外国産のイセエビという認識だった」と説明しているということですが…
通報者「ショックというか信じられない」
(通報した人)
Q.長きにわたって偽装が行なわれてきことについては、どう思う?
「その間は消費者に売られているわけですよね。ショックというか信じられないというか」
去年7月にサコウ食品の偽装について保健所に通報した人が、三重県の対応が不十分だとして、代理人弁護士とともに会見を開きました。
(村田正人弁護士)
「本物の伊勢海老を販売・提供している、ホテル・食堂・レストラン、生鮮食品販売者などの関連業者の信用と信頼までも裏切る重大な背信行為」
代理人弁護士は、「外国産ロブスターなら購入しなかった観光客も多い」として、
偽物の伊勢海老を購入した客への賠償が必要と主張。会社などを不正競争防止法違反の疑いで三重県警に刑事告発し、先月、受理されたということです。
「外国産ロブスター」→「伊勢海老」として販売 1977年創業の会社
サコウ食品とは、どういう会社なのか?
創業1977年、三重県内に「伊勢志摩みやげセンター王将」という店舗を4つ運営しています。2021年~2025年まで「外国産ロブスター」を「伊勢海老」として販売。その数が、3800個以上にのぼるとのことです。
「外国産のイセエビという認識だった」
これに対し、三重県は「景品表示法違反に基づく措置命令」を出しました。
【三重県からの措置命令】
・違反行為を一般消費者に周知
・役員および従業員に周知
・今後、同様の行為を行わない
・上記を1か月以内に県に報告する
この件について、サコウ食品の代表は、「外国産のイセエビという認識だった」と説明しています。
消費者庁によると、「日本近海でとれる1種類しか『伊勢海老』の表記を認めていない」とのことです。
外国産の「イセエビ」って何?
では、イセエビは何種類あるのか?
三重大学・水産実験所の松田浩一教授に聞いたところ、「イセエビ科は48種類。『伊勢海老』と認められているのは、イセエビ科イセエビ属イセエビ」の1種類のみ。
偽装に使われたと思われるロブスターは、「ハサミの大きいロブスターではなく、ハサミのないイセエビ科ミナミイセエビ属のロブスターではないか?」ということです。
伊勢海老との違いはわかる?「調理されると難しい。味も美味しい」
では、見極めることはできるのでしょうか?
松田教授に聞いたところ、「調理されると難しい。味も美味しい」。エビは火を通すと大体全部赤くなるので、見極めるのは難しいのではないかとのことでした。
ミナミイセエビ属のロブスターは、伊勢海老と比べてトゲトゲしくなく、価格は半額ほど。オーストラリアやニュージーランドから輸入されています。2013年には、有名ホテルによる産地偽装で大問題になりましたが、現在も伊勢海老の漁獲量の2~3倍ほどが取引されているようです。
消費者を偽る行為は、許されません。


