松坂屋が紙袋のデザインを23年ぶりに一新 カトレヤの花が消え「百様図」に 100年の歴史を振り返る

デパートの「松坂屋」といえば、青色に花が描かれた紙袋を思い浮かべる方も多いかと思います。このデザインが7月末から変わるんです。
タカシマヤは「バラ」、三越は着物の「友禅」。
デザインにそれぞれ特徴があるデパートの紙袋は、「歩く広告」としての役割も果たしています。
松坂屋の紙袋は、青色のラインに「カトレヤ」の花がデザインされていましたが――。
「店頭で使用しているショッピングバッグなどの包材を新しくする」(松坂屋名古屋店 齊藤毅 店長)
23年ぶりにデザインを一新。全体は上品な「ロイヤルブルー」。
これまでのように「松坂屋」の文字はなくなりました。
新たなシンボルは、「百様図」と名付けた四角と丸を重ねた模様です。
「一目見て『松坂屋』とわかってもらえるデザインを新たに変えるということは、私たちにとっても新しい時代の幕開け」(齊藤店長)
新たな紙袋に「カトレヤ」はなし

栄に開業して100周年の松坂屋。
現存する最も古い包装紙は、なんと大正時代のものです。
日本がバブル景気に沸いた1984年から1990年に使われていたのは、シンボルフラワーの「カトレヤ」が大きく描かれた赤色の紙袋。
このころは、豪華なお中元やお歳暮を贈り合う文化が盛んでした。
サッカー日韓ワールドカップに日本中が湧いた2002年。
この年に、今のデザインとなりました。“サムライブルー”に合わせて青くなった…というわけではないそうです。
松坂屋といえば「カトレヤ」の花ですが、新しい紙袋にはこのデザインが見当たりません。
新しいデザインについて街の人は…。
「松坂屋という感じではないです」(30代)
「なじんでいたから、カトレヤが『松坂屋』。新しいものは目立っていいと思うけど、松坂屋のイメージじゃないかなと」(60代)
「これきれい。私は新しい方が好き。『松坂屋』と入っていないし、普段から使えそう」(70代)
デザインの変更には様々な意見がありますが…。
「シンボルフラワーである『カトレヤ』そのものをなくしていくわけではない。そのまま引き継いでいくので、その点はご安心いただければ」(齊藤店長)
名古屋を代表するデパートの新たなシンボルとなるのか?
新デザインの紙袋は7月30日から、婦人服など一部の売り場で配布が始まります。