表面には痛ましい傷…広島で被爆したピアノ「弾いていくうちに音色がどんどん変わる」 原爆投下から80年 美しい音色で平和願う

08.13(水)10:10
愛知県あま市できょう、コンサートが開かれました。演奏されたのは、広島の原爆で被爆したピアノです。
【写真を見る】表面には痛ましい傷…広島で被爆したピアノ「弾いていくうちに音色がどんどん変わる」 原爆投下から80年 美しい音色で平和願う
美しい音色を奏でる一台のアップライトピアノ。よく見ると表面にはいくつもの痛ましい傷が。実はこのピアノ、80年前、広島に原爆が投下された時に、爆心地から約3キロの民家で爆風や放射線などの被害を受けた「被爆ピアノ」です。
愛知県あま市で8月12日に開かれたのは、このピアノで演奏するコンサート。今回が13回目の被爆ピアノ演奏となるピアニストの佐藤奈菜さんは…
(ピアニスト 佐藤奈菜さん)
「弾いていくうちに音色がどんどん変わっていって、意思を持ったように感じるピアノ。『少しでも平和になってほしい』という願いが託されたピアノを皆さんに力強くお届けできたら」
“被爆ピアノ”音色で平和を願う…
コンサートでは佐藤さんの演奏だけでなく、地元の小学生の演奏や長崎の被爆三世のシンガーソングライター上奥まいこさんとの共演など17曲が演奏されました。
(観客)
「ピアノの叫び…音色が違いますよね」
「原爆にあった経験は聞くだけだから分からないが、『子どもたちにも教えていかなきゃいけない』と改めて思った」
「被爆ピアノ」のコンサートは、終戦の日である今月15日にも北名古屋市で開かれます。