「視界がかすむ」「目が疲れた」 白内障につながるアイフレイルを疑う必要も 10項目のセルフチェック

「最近、目が疲れる」「かすんで見えにくい」なんてことはありませんか? その症状、もしかすると“アイフレイル”かもしれません。放っておくと、白内障や緑内障、そして視覚障害につながる恐れもあります。ただ、早く気づいて予防をすれば、進行を抑えることができます。そんな「アイフレイルの予防法」を紹介します。

日本眼科啓発会議によると、アイフレイルとは「加齢に伴って眼が衰えてきたうえに、さまざまな外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態、また、そのリスクが高い状態」を指すといいます。具体的な症状としては例えば、視界がかすむとかまぶしく感じやすいなどです。こうしたサインが出てきたらアイフレイルを疑う必要があるかもしれません。
20代・30代でもアイフレイルの人が増加

名古屋アイクリニックの中村友昭理事長に話を聞きました。中村理事長によると、アイフレイルは病気ではなく健康と病気の間、いわば病気の予備軍の状態です。特に40歳を過ぎたあたりからは要注意。実は、今や生活に欠かせなくなってきているスマートフォンをはじめ電子機器を使う頻度が多い人は、年齢に関係なく注意が必要です。

スマホをはじめ長時間近くを見続けると、目のピントを合わせる筋肉が疲れて老化したのと同じ状態になってしまいます。その結果、20代・30代でもアイフレイルの症状を感じる人が増えているそうなんです。
アイフレイルの可能性があるか、10項目でチェックしてみましょう。(出典:日本眼科啓発会議「アイフレイル啓発サイト」より)
アイフレイルチェックリスト

1. 目が疲れやすくなった
2. 夕方になると見にくくなることが増えた
3. 新聞や本を長時間見ることが少なくなった
4. 食事の時にテーブルを汚すことがたまにある
5. 眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
6. まぶしく感じやすくなった
7. はっきり見えない時にまばたきをすることが増えた
8. まっすぐの線が波打って見えることがある
9. 段差や階段で危ないと感じたことがある
10. 信号や道路標識を見落としそうになったことがある
2個以上当てはまる人は、アイフレイルの可能性があります。一度眼科で検査を受けてみてください。そして、きょうからできる予防法を3つご紹介します。
スマホはじめ電子機器は「20-20-20ルール」で使う

スマホやパソコンなどを20分見たら、20秒間、20フィート=約6メートル先を見るというのが、「20-20-20ルール」です。
実は遠くを見ると、眼のピントを合わせる筋肉を休ませることができます。
目のケアをする

目が疲れたと感じたら、まぶたの上から蒸しタオルで1〜2分ほど温めます。すると血流が良くなり目の乾燥を防ぐ油が出て、水分の蒸発を防いでくれるということです。
「ショウガ緑茶」を飲む

食品と健康の関係について20年以上研究している、食品医学研究所の代表で医学博士の平柳要さんによると、ショウガに含まれる成分「ショウガオール」には血行を促進し、目の疲労をやわらげる働きがあるといいます。また、緑茶のカテキンには抗酸化・抗炎症作用などがあり、目の疾患を予防するのにおすすめなんだそうです。

【ショウガ緑茶の作り方】
1. ショウガを皮ごとスライス。
2. 保温できる容量500mlの水筒に、お湯とスライスしたショウガを4~5枚入れて2時間以上おいておく。ショウガは加熱しおくことでショウガオールが増えるそうです。
3. 出来上がったショウガ湯で緑茶を作ります。
ショウガ湯は時間がかかるので寝る前につくっておくのがおすすめです。朝・昼・夕食の前後に飲み、1日で500mlを飲み切ると良いそうです。大切な“目”を守るために、ぜひきょうからアイケアを始めてみてください。