サツマイモの甘さを極限まで引き出す技術が開発されました。その独自ワザに迫ります。
赤坂ひめ店主が提供する焼きいもが評判

東京・赤坂にある、完全予約制の焼き鳥店。店主が厳選したブランド鶏以外にも、評判の一品があります。
赤坂ひめ店主 姫野正裕さん:
「宮崎県産のサツマイモになります」
甘い焼きいもで、炭火で炙られ表面は香ばしく、中は滑らかです。
赤坂ひめ店主 姫野さん:
「『こんなに甘いものなのか』というのと、やっぱり食感ですね、独特の。それに、ちょっと感動しまして」
SAZANKAブランドの焼きいもは驚くほど甘い

実はこのいもは焼きいもを一度凍らせたもの。
赤坂ひめ店主 姫野さん:
「カチカチです。SAZANKAさんから仕入れています」
このSAZANKAブランドの焼きいもを作っているのが、宮崎市田野町にある「FLAP」。2018年から焼きいもの製造と販売を始め、年間200トン以上を出荷。外食など業務用のほか、一般向けに通販で販売しています。人気の秘密は、蜜が溢れ、糖度50度を超える甘さ。それを引き出す独自の方法があります。原料となるサツマイモをよく見ると、どれも細長い形。これが重要だといいます。
FLAP 菅生健二社長:
「焼きいも専用のまず、いもを作ってもらう。表面糖度と中心糖度は全然違うんですね。皮付近が甘くなるので、細長く栽培したほうが甘く感じる」
いもの甘さを引き出す熟成もコツがある

元々、東京で飲食店を経営していた菅生さん。宮崎の焼きいもの美味しさに感動しUターン。田野町の農家とタッグを組み、チームでサツマイモの生産から加工・販売までを手がけるSAZANKAグループを立ち上げました。甘く皮ごと食べられる焼きいもにするため、細長くて皮が薄いいもを育てています。さらに、収穫したあとも甘さを高める独自のノウハウがあるそうです。
FLAP 菅生社長:
「湿度があり、温度管理されている貯蔵庫です」
いもの甘さを引き出す熟成もコツがあります。乾燥を防ぐため、湿度は高めに。温度は3段階で調整し、3カ月以上かけて完熟させます。熟したら貯蔵庫のそばにある工場へ。完熟のタイミングを逃さず、一気に焼き上げます。
FLAP 菅生社長:
「焼きいもから出てくる蜜です。糖度で言うと50度から最大80度近くまでいきます。早く焼くと蜜が出ませんし、完熟を過ぎるとスカスカになったり、トロっとした食感にならなかったりしますね」
栽培、熟成、焼きの3つがうまくいって初めて甘くなる

栽培、熟成、焼き。3つの要素がうまくいって初めて、甘さを最大限引き出すことができます。焼き上げたあとは、美味しさを損なわないよう、すぐに冷凍。レンジなどで解凍して食べるこの焼きいも。今期は2億円の売上を狙います。焼きいもを加工した糖度の高い生ほしいもに、大学いもなども展開。そして海外にも進出。現在11の国・地域に輸出。アメリカを中心に売上を伸ばす戦略です。
日本経済新聞社 宮崎支社 曽我真粧巳記者:
「そこで狙うのが各国で人気が高まる和食店。デザートは市販のアイスやシャーベットに頼る例も多いそうです。そこに江戸時代から流行していた焼きいもと紹介し、歴史ある和のスイーツとして認知されるのを狙っています」
FLAP 菅生社長:
「これから北米や南米に焼きいもブームが行くんじゃないかと。自分たちは『宮崎の田野町から世界へ』というのがテーマなので、高品質なものを提供できるというのを、世界に発信していきたいなと思います」


