残りあと3週間 自民と維新の連立の絶対条件「議員定数の削減」 比例削減案に維新議員の本音もちらり

自民党と日本維新の会との連立政権樹立から1カ月が過ぎました。維新が連立樹立にあたって出した「絶対条件」の1つが、議員定数の削減です。期限としていた国会の会期末までは3週間を切りました。法案成立までたどり着くのでしょうか。

自民と維新は、連立政権の樹立に合わせて「衆議院議員の定数1割削減」を掲げました。しかし11月10日、自民党内からはこんな声が。
自民党 鈴木俊一幹事長:
「具体的な結論、数字も入ったような。そういうことを今臨時国会、12月17日までに決めきることは難しいのではないかと申し上げた」

日本維新の会 藤田文武共同代表:
「法案がまだ出てくる前に何か後ろ向きなことをゴチャゴチャ言うのは、どういうつもりで言ってらっしゃるのかよく分からないんですけれども。またゴチャゴチャというとかぎかっこ『』使われそうやな。ま、ええけど」

両党は協議を重ね、25日には両幹事長が定数削減のための法案について今国会の会期中に成立させる方針を確認。具体的な削減方法については、法律施行から1年以内に結論を出す方向です。
1年以内に結論が得られなかった場合、維新側は、比例代表を50削減する案を提示しましたが、自民側は回答を保留しました。
「人口減少社会に向けて、どんな選挙のあり方がいいのか」専門家

維新が当初から“比例定数”の削減案を示していることについて、専門家は「アピールでしかない」と見解を示します。
拓殖大政経学部 河村和徳教授:
「『我々改革するんだぞ』という“改革政党”であるというところを、国民にアピールすると同時に(党の)求心力を、維持しなきゃいけないと。
元々90年代の政治改革でも少数の意見が反映されないから、小選挙区比例代表並立制ということで、比例をくっつけることで少数の意見を吸収しましょうという形の中で制度設計されているので、外れた方向へ行こうとしてるわけですね。
何人まで減らしますかっていう議論が一切ないんですね。“とりあえず”とかいう言い方をしている。減ったらいいという単純な話ではなくて、“人口減少社会”に向けてどんな選挙のあり方がいいのかを、本当は考えなきゃいけないタイミングに来ています」
「小選挙区と比例とバランスよく」日本維新の会 杉本和巳衆議院議員

愛知選出の維新の国会議員は、議員定数削減に何を思うのでしょうか?
事務所入り口で「さなえちゃんまんじゅう」を支援者に配って、与党入りをアピールしていたのは、杉本和巳衆議院議員です。

日本維新の会 杉本和巳衆議院議員:
「衆議院議員小選挙区と比例とバランスよくという方が私は各党の賛同を得られると思う。いわゆる少数者の意見を大事にするという民主主義の本質的なところに影響が出ると思うので、(例えば)鳥取県だと1人になってしまうとなるかもしれないが、そういう状況になっても比例とのバランスの中で削るのであれば小選挙区にも手を付けざるを得ないと思う」
「比例削減」の明記をめぐっては野党からも反発があがっています。法案の成立期限とする今国会の会期末まであと3週間です。





