発覚遅らせるため「偽装工作」の可能性も…車内に女性の遺体を遺棄した疑いの24歳男 “夏頃に殺害”という趣旨の供述

　愛知県一宮市で2025年4月16日、車の中から遺体が見つかった死体遺棄事件で、逮捕された男が、2024年の夏ごろに首を絞めて殺害したという趣旨の供述をしていることがわかりました。司法解剖の結果、遺体は20歳前後の女性で、容疑者と交際していた岐阜県の19歳とみられています。

■警察は容疑者がかつて暮らしていたとみられる部屋で鑑識作業

　4月18日午前、一宮市の集合住宅で鑑識作業をする捜査員。その一室は、死体遺棄の容疑で逮捕された無職の男が、かつて暮らしていた部屋とみられます。

この集合住宅から50メートルほどの路上に放置された車の中から16日、遺体が見つかりました。

現在は豊田市に住む藤井貴也容疑者(24)は18日朝、愛知県警一宮署から送検されました。

■遺体は20歳前後の女性と判明…容疑者の交際相手か

　司法解剖の結果、遺体は死後数カ月以上が経った20歳前後の女性と判明しました。 藤井容疑者と断続的に交際していた、岐阜県羽島市に住む19歳の女性の可能性が高いとみられています。

■24年夏ごろに殺害という趣旨の供述…女性と家族は年末ごろまでスマホで連絡 偽装か

　捜査関係者への取材で18日、藤井容疑者が2024年の夏ごろに首を絞めて殺害したという趣旨の供述をしていることが明らかになりました。その時期と合致するかのように、19歳の女性は2024年8月頃から行方不明になっています。

ただ、女性と家族の間では2024年の年末ごろまで、スマートフォンでメッセージのやりとりがあったということで、藤井容疑者が事件発覚を遅らせるために偽装した可能性もあるとみられています。

■女性は複数回にわたり容疑者とのトラブルを警察に相談

　捜査関係者によると2024年、女性は複数回にわたって藤井容疑者との交際を巡るトラブルを岐阜県警に相談していたということです。警察もその都度対応していたといいますが、2人の間に何かがあったのでしょうか。

警察は殺人容疑での立件も視野に、遺体の身元の確認と事件の詳しい経緯などを調べています。