物価高の影響で“おせち業界”ピンチ?海産物は軒並み高騰…33品目全てが値上がり 人気の三段重の販売価格は1000円値上げ

1918年・大正7年創業の老舗「カネハツ食品」。愛知県に拠点を置く、惣菜メーカーです。
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主力商品のひとつ、おせちは毎年7万個以上を売り上げる人気商品。今年は、苦渋の決断を迫られました。
(企画開発部・西房雄部長)
「人気商品の彩鶴(三段重)があるが、実は1000円上がっています」
三段重のおせち「彩鶴」は、なんと今年から1000円の値上げに。国内のおせち業界は、物価高の影響を最も受けているといいます。
(西部長)
「海産物が非常に高騰していて、例えばイクラは30%近く上がっていて、ブリも5%~10%、イカも30%近く上がっている状況」
材料となる海産物が軒並み高騰。重箱に詰める33品目すべてが値上がりしました。
資材の値上がりに加え、輸送コスト・人件費・光熱費までも…
さらに…
(西部長)
「こちらはダンボールの化粧箱。ダンボール資材は全て値上がりしている。巾着も値上がりしている。紙で出来た重箱、こちらも非常に値上がりしている」
加えて、輸送コストや人件費、そして光熱費の値上げが重なり、おせちに吹く逆風はどんどん強く…
(西部長)
「本来なら、もう少し値上げしたいが、全てにおいて効率化を図って5%ほどにとどめました」
対策は、作業人数の削減・調理工程の工夫・仕入れ先の見直しなど。最大限の生産効率を追求するも、三段重のおせちの1000円の値上げは、避けられませんでした。
(西部長)
「ホタテを諦めました。入れたかったですね。海産物は多い方が彩りがいい」
ホタテは去年の1.5倍にまで値上がりし、今年は断念。しかし…
(西部長)
「カズノコは外せませんでした。子孫繫栄など縁起がいいものは外したくない」
値上げで客離れする覚悟も…しかし
カネハツ食品は、今回の1000の値上げが、客離れにつながるのではと覚悟していましたが…
(西部長)
「ことしは140%ほどの推移で好調に販売しています」
なんと、インターネット販売の予約数が去年より1.4倍と好調なすべり出し。つらい物価高ではありますが、消費者の中に「お正月くらいは、少し高くても良いものを」という一定のニーズはあるようです。
(西部長)
「味には自信を持っています。品質も重視しているので、安心して食べていただける」





