のり1枚あたりの価格は5年前の2.5倍に 価格上昇による“海苔離れ”に専門店は…「辛くてさみしい限り」 “派手パッケージ”で注目を!海水温上昇などの影響で生産量減少 名古屋

お邪魔したのは、名古屋市中村区の海苔専門店「荒木海苔店」。店に入ってすぐのところに、気になるパッケージデザインが…
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(荒木海苔店・荒木隆史社長)
「弊社で提供している『のり子さんシリーズ』。海苔を簡単に手に取ってもらえるように用意」
創業94年、荒木海苔店のフラッグシップ『のり子さんシリーズ』。
例えば、『名古屋マダムのり子夫人』と名付けられた味付け海苔に、『名古屋嬢ふりかけのり子さん』など、どれも女性キャラクターがパッケージされた13種類の商品です。ほかにも『シルバーのり子さん』や『名古屋ママのり子デラックス』など目を引くラインナップです。
“のり子さんシリーズ”専用自販機
Q.なぜ派手なパッケージに?
(荒木社長)
「ぱっと目について『なんだこれ』と言ってもらって、門をたたいてもらう商品として、皆さまに提供できたらいいなと考え出した」
店の外には『のり子さんシリーズ』専用の自販機まで。
その一方で…
(荒木社長)
「『神技』と名付けているが、白いラベルが有明産。黒いラベルが愛知県産として提供」
九州・有明産の海苔と地元愛知・三河産の海苔で、「神技」と名付けられた高級焼きのり。
(松本道弥アナウンサー)
「厚みがあってしっかりしていますね」
(荒木社長)
「それが愛知の海苔の特徴」
味付け海苔ではないのに、濃厚な味わい。海苔の特徴をいかしつつ、匠の技で作りあげた逸品です。
海苔1枚あたりの価格 5年前の2.5倍に
(荒木社長)
Q.10枚で1620円は高級品では?
「海苔の生産量が伸びないどころか落ちている。そこで3年連続で値上げをするという結果に」
日本の海苔の生産量は、2015年~2021年は年間60億枚以上で安定。しかし、2022年と2023年は、海水温上昇の影響などで半世紀ぶりに50億枚を切りました。このため需給バランスが崩れ、価格は大幅に上昇。去年の海苔1枚あたりの価格は、5年前の2.5倍になりました。
例えば『名古屋マダムのり子夫人』は、2年前は540円。しかし、現在は756円です。
(荒木社長)
「非常に『海苔離れ』は感じている。先週、問屋セールを行ったが、『海苔の値段上がっているからね。こういうタイミングで買っておきたい』という客が結構いた」
では、この先の価格は?
(荒木社長)
「このまま高止まりするとは考えにくい一方で、消費者に届く価格については相場の価格がどう動くかでまったく読めない」
Q.海苔離れをどう感じる?
「日本の伝統食品ということを考えると、海苔離れが進んでいくのは辛い。さみしい限り」





