愛知県の山林で、ある動物を違法に捕獲し販売していたとして男が逮捕されました。事件解決には、住み込みで働く警察官“駐在さん”の活躍がありました。
【写真を見る】シカの切断面と大量の酒の空き缶… 「大宴会したんだろうと」 “駐在さん”が見抜いた密猟 ベトナム国籍の男を“違法ジビエ”で逮捕
(岡部蒼人記者 14日)
「愛知県春日井市です。墓が並ぶ霊園の奥で“あるもの”が見つかったということです」
愛知県春日井市にある霊園の裏山。ことし7月、ある動物が罠にかかっていると通報がありました。
罠による狩猟 時期や大きさが守られず…
(春日井警察署 武野元樹巡査長)
「くくり罠でワイヤーが木にくくられている状況と、シカが罠にかかっているのを発見した」
警察官が駆けつけると、くくりわなにかかったニホンジカが。その後の捜査で、ベトナム国籍の会社員ファン・ヴァン・ダオ容疑者28歳が、ニホンジカを違法に捕獲したとして9月に逮捕されました。
わなによる狩猟は、時期やわなの大きさなどが厳格に定められていますが、守られていませんでした。
さらに警察はファン容疑者がイノシシ2頭を解体し、無許可で食肉処理業を営んでいた疑いがあるとして、10月14日に再逮捕。
ファン容疑者はいずれも「許可がいるとは知らなかった」などと容疑を否認しています。
シカの首の切り口に“違和感”
(春日井警察署 稲山雅紀巡査長)
「見ての通り県有林で、全く人気のないところ。墓の近くなので不可思議」
捜査にあたったのは、春日井市に住み込みで働く駐在所の警察官、稲山巡査長です。
この付近で6月からニホンジカの頭部などが、3つ相次いで見つかっていたことから…
(稲山巡査長)
「これは密猟だと判断した」
稲山さんが違和感を持ったのは、ニホンジカの首の「切り口」です。
(稲山巡査長)
「切断面を見たところ、明らかに刃物で鋭利に切ったあとがあった。自然死ではなく人の手が関わっているのを認知できた」
Q.なぜ切り口で判断できた?
「狩猟の活動をしていて、経験があったのでわかった」
「ゴミ袋が、ボンボンボンと…」
稲山さんらは住民への聞き込みを開始。すると…
(稲山巡査長)
「(空き缶の入った)ゴミ袋が、ボンボンボンと4つくらいあったので、大宴会したんだろうと」
密猟したシカを大人数で囲んでいたのか、頭部が見つかった後には近くのアパートで、大量の酒の空き缶が入ったゴミ袋が見つかりました。
こうした情報をもとに稲山さんらは捜査を進め、ファン容疑者を特定しました。
(稲山巡査長)
「違法行為を摘発できたのは、警察として非常に喜ばしい」
地域に密着し、住民との距離が近い駐在さんならではのお手柄でした。


