【衆院選直前】高市政権の「責任ある積極財政」とは何か?「日本経済復活」のシナリオを徹底解説

2026年2月8日の投開票に向け、各党の舌戦が激化する衆議院議員総選挙。有権者の最大の関心事は「物価高対策」と「実質賃金の上昇」です。
名古屋証券取引所とテレビ愛知が運営するYouTubeチャンネル「あしたのマネー」第12回では、現在の日本経済の舵取りを担う高市政権の経済政策の核心を、第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永濱利廣さんが徹底解剖しました。

【衆院選2026】有権者必見!「高市経済」が挑む「供給力回復」の全貌と、働き方改革の“裏側”

第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣さん

いよいよ公示日を迎え、2月8日の決戦に向けて各政党が経済公約を競い合っています。中でも注目は、高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」。これまでとの違いはどこにあるのか、そして私たちの生活はどう変わるのか。永濱氏が語った4つのポイントから、選挙の争点を整理します。

財源の「呪縛」を解く? 積極財政の真意

「責任ある積極財政」の真意は

これまでの日本の経済政策は、減税や投資の話が出ると必ず「財源(お金)をどこから持ってくるのか?」という議論でストップし、結局何も決まらないという悪循環に陥っていました。
「積極財政」は、財源の確保を待つのではなく、必要な投資を先行させることで経済を温め、税収増を目指す考え方です。

1兆円から1.5兆円規模の財源が必要とされる「ガソリン・軽油の暫定税率廃止」は、石破政権時には実行されませんでしたが、現政権はこの積極財政の枠組みで実現へと動いています。

「借金を増やして大丈夫か」という批判に対し、永濱氏は「政府の債務残高対GDP比」の重要性を指摘します。借金が増えても、それ以上に国の経済規模(GDP)が拡大すれば、比率は下がります。この範囲内で、将来の成長に繋がる分野にメリハリをつけて投資することが、次世代への「責任」であると定義されています。

なぜ円安は止まらない? 「超円高時代」が生んだ構造的欠陥

なぜ円安は止まらないのか

円安による物価高は今回の選挙でも大きなテーマです。永濱氏は、現在の円安の根源を「日本の供給力(国内でものを作る力)の欠如」にあると断言します。
かつて「1ドル=80円台」という超円高に苦しんでいた時代、日本企業は生き残るために生産拠点を海外へ移しました。その結果、日本は「海外から輸入しなければ、国内の需要を賄えない国」になってしまったのです。

国内で物を作れないため、「円を売って外貨を買い、輸入する」という動きが止まりません。本質的な円安・物価高対策は、「国内でもう一度ものを作れる体制」を取り戻すことにある、と永濱氏は強調します。

日本の設備は「古いスマホ」と同じ? 生産性の壁

日本の設備の老朽化が生産性低下の一因となっている

供給力を取り戻す上での最大の弱点が、工場の機械などの「設備の老朽化」です。
永濱氏が紹介したデータによると、主要先進国の中でアメリカの設備が最も新しく、日本は最も古いという衝撃的な事実があります。

「古いスマートフォンがサクサク動かないのと同じで、設備が古いままでは、いくら頑張っても生産性は上がらないんです」

高市政権が国内の設備投資に対する優遇税制を重視しているのは、この「設備の若返り」こそが、生産性向上に直結するからです。

働き方改革の盲点:450万人の「もっと働きたい」という声

日本の労働者の6.7%が「もっと働きたい」と望んでいる

労働政策も重要項目です。永濱氏は、一律の残業規制を強めるこれまでの「働き方改革」が、実は日本の供給力を削っている側面があると指摘します。

アンケート調査によると、現在の日本には「もっと働きたい」と望んでいる労働者が6.7%、人数にして約450万人も存在します。これは日本の失業者数(約160万〜170万人)の約3倍です

働きたくない人に無理をさせるのではなく、「仕事に意欲があり、もっと稼ぎたい人」が規制に縛られずに働ける仕組みを作ることが、日本の供給力回復に繋がるとの提言がなされました。

投票先を検討する際、「どの党が、具体的にどうやって日本の供給力を取り戻し、物価高を乗り越えようとしているのか」という視点は非常に重要です。
選挙に行く前に、ぜひチェックして「明日のお金」の行方を考えてみてください。

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