11月24日は「いいにほんしょく=和食の日」 武士文化を感じさせる“愛知雑煮”を楽しむ

11月24日は「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」)にかけて「和食の日」なんです。古きよき和食文化に触れてもらおうと、愛知県碧南市の子ども食堂で24日、「愛知雑煮」が振る舞われました。
イチョウが鮮やかに色づいた24日、碧南市にある西光寺で地元の子ども食堂「もやいこ食堂」が、朝から慌ただしく準備を進めていました。
子ども食堂の名前になっている「もやいこ」は、「分け合う」という意味の愛知県の方言です。
「手作りのご飯をみんなで“もやいこ”=分け合う」をコンセプトに、月に2回、西光寺で子どもたちに手作りの料理をふるまっています。
24日のメインディッシュは、「愛知雑煮」です。
「角餅」と尾張地域の伝統野菜である「もち菜」のシンプルな具材を、すまし汁でいただくのが愛知雑煮のスタイルです。
「お正月にお雑煮を食べるきっかけに」

「和食の日」の24日、「もやいこ食堂」と碧南市に工場を構える創業75年の白だしメーカー「七福醸造」がタッグを組み、「愛知雑煮」を通じて和食の文化などを子どもたちに感じてもらおうと企画したのです。
「せっかくの和食の日なので、今の子どもたちがお雑煮を食べる機会がないと聞いていたので、お正月前だけれど、お正月にお雑煮を食べるきっかけになればと思っています」(もやいこ食堂 主宰 清澤和音さん)
愛知雑煮の具材がシンプルになった一説には、徳川家康から続く武士文化「質素倹約」が受け継がれたためだと言われています。
もう一つの特徴は、「餅を焼かない」こと。
「白餅を焼く」のは「城を焼く」を連想するため、縁起が悪いとされているからです。
具材にもち菜を使うのも、「名(菜)を持ち(もち)上げる」にかけたとされ、シンプルさの中にも、縁起担ぎが随所にみられます。
子どもたち「モチモチしておいしい」

お昼が近くなり、続々と子どもたちが集まってきました。
透き通った出汁に、焼き目がついていない真っ白な餅、たっぷりの鰹節がかけられた「愛知雑煮」が完成しました。
「おいしい。やわらかくておいしい」
「お雑煮がモチモチしていておいしい」
Q.きょう「和食の日」って知っていますか?
「知ってる。学校の給食献立にも書いてあった」
Q.「和食の日」にお雑煮を食べられるのは?
「うれしいです」
子どもたちにも日本食が誇る“だし”の魅力は伝わったようで、協力した七福醸造も一安心です。
「だしは見た目は薄いが、子どもが『飲んだらおいしい』と言っていた。見た目は透明でも、だしがしっかり効いてる日本食を感じてもらえたかなと。日本のだしは、古来からあるもの。そういうものに触れていただく機会の1つになればいい」(七福醸造 犬塚元裕 社長)
東海地方はどんな雑煮を食べている?

雑煮について、ウルフィアプリでアンケート調査をしました。
東海地方の皆さんはどんな味のお雑煮を食べているのかというと…
・すまし汁78%
・白みそ5%
・赤みそ3%
さらに、餅は「煮る派」ですか?「焼く派」ですか?
・煮る64%
・焼く31%
でした。





