山間地での買い物の救世主となるか?「ラストワンマイル」にドローン活用 愛知

山間地域での「買い物」の救世主となるのでしょうか。愛知県新城市で、物流拠点から自宅までの配送「ラストワンマイル」にドローンを活用する取り組みが始まっています。
「もう作手にはここ(スーパー)とコンビニしかない。個人の店はほとんど閉めている」(70代)
「年になると返納を考えるからね、自分で運転できなくなったら困るものね」(70代)
新城市作手地区では、人口が減る中、買い物をする場所は少なく、住民は車を運転できなくなった時のことを心配しています。
そこで”救世主”と期待されているのが…。
「田舎で年寄りばかりの集落になればなるほどドローンがあるのはありがたいこと」(70代)
山間部で希望の光となっているのがドローン配送です。
「新城市のスーパーの一角にできたのがドローンの物流拠点。実証実験は2台態勢で実施します」(井上裕衣記者)
新しいサービスの仕組みはこうです。まず、住民から注文の入った食料品や日用品が物流拠点「ドローンデポ」までトラックで届きます。
そこで仕分けがされ、トラックで配送しやすい地域にはトラックで、配送の効率がよくない地域にはドローンで届けると言います。
注文はLINEから。1袋130円のタマネギや1リットルで269円の牛乳など、およそ100アイテムをカタログから選ぶことができます。
今回は名古屋市に本社のある「プロドローン」が、配送用に特化して作った新型ドローンも使いながら、さらにデータを集めたいとしています。
「中山間地では都市同様のサービスが受益できるようドローンを活用したい」(戸谷俊介社長)
ドローン出発!

「まもなく出発するドローン。配送するのは新城市内ですが、実は山梨県から遠隔操作されるということです」(井上裕衣記者)
午後1時半、お菓子などおよそ1.5キロの荷物を抱えたドローンが、およそ5.6キロメートル離れた、50世帯ほどが暮らす集落へ飛び立ちました。
山を越えて飛ぶドローン。所要時間およそ13分の航路です。
取材班もドローンが向かった集落に車で移動します。
曲がりくねった山道。車ではおよそ25分の道のりです。
配送先の集落では、ドローンが滑らかに着地。
荷物を受け取った人は―。
「大雨が降ると、土砂災害で通行止めで孤立してしまう。ドローンで食料品や衣料品など運んでもらうと大変助かる」(荷物を受け取った人)
愛知県は、来月半ばまで山間地での「ドローン配送」を1日複数回実施する予定で、来年度の実用化を目指したいとしています。





