中日ドラゴンズの「忍者」高い守備力の田中幹也選手 同僚のアドバイスや打撃フォーム改善で復活の兆し

Aクラス入りへの可能性を十分に残す中日ドラゴンズ。持ち味の高い守備力で、「忍者」と呼ばれ、チームを支えているのが田中幹也選手です。田中選手はシーズンを走り続ける中で、ぶつかった苦悩のウラに「ある支え」があったと言います。

セカンドの守備で存在感を示しているのが3年目の田中幹也選手。グラウンドを駆け回って守備をする姿はまさに「忍者」。これまで幾度となくチームを救ってきました。

田中選手はプロ1年目の2023年、牽制球で帰塁した際に右肩を脱臼。このけがの影響で1軍出場機会はありませんでした。2024年シーズンは112試合に出場するなど主力に成長。そして迎えた勝負の3年目でしたが、2025年3月に左手を骨折。期待された今シーズン、開幕1軍に田中選手の姿はありませんでした。
打率は1割台に低迷「本当に苦しかった」

リハビリを終え、ようやく一軍に復帰できたのは5月上旬。しかし、バッティングは精彩を欠き、打率は1割台に低迷しました。
田中幹也選手:
「数字が出るじゃないですか。そういうのを見たら『うわぁ』と。自分でも思ったりしましたし。本当に苦しかったですね」

ヒットを打てず悩んでいた田中選手を見て、チームメートの1人がこんな言葉をかけたそうです。
ブライト健太選手:
「確率は大体、収束するんです。そのときは1割6分、7分だったんですけど、『絶対上がるから大丈夫だよ』と話しました。野球をやっている以上、全員、苦しい時期があると思うので、ちょっとつらそうだな、というのは感じていました」

田中選手:
「『いつか数字は良くなるよ』ってことだと思うんですけど、そのときに比べたら確かに収束してきていると思います。前を向けるような言葉をかけてくれたので感謝しています」
シーズンを通して多くの打席に立てば、本来の打率に収束していく。大数の法則を野球に例えたブライト選手の言葉に励まされた様子の田中選手。またコーチからは、技術面についてのアドバイスもありました。
構えを高くして、バットをスムーズに出す

森野将彦打撃・作戦コーチ:
「構えを高くした。速いボールに対してのスイングの力負けが目立ったのが6月で、思い切って変えさせてみようかな、と思って(松中打撃統括コーチと話し合って)変えさせました」

アドバイスを受ける前と受けた後の構えを比べてみると、アドバイスを受けた後の方が高い位置でバットを構えているのがわかります。バットをスムーズに出すことで、効率良くボールをとらえることができ、結果につながってきたといいます。
田中選手:
「下からあおってしまう癖があって。もう落とすだけぐらいのイメージでやっているのが、良くなってきたことだと思います」

田中選手の中で手応えをつかんだのが、7月19日のDeNA戦の第4打席。DeNA・石田裕太郎投手から放ったツーベースヒットです。
田中選手:
「やっと出たなって。納得できるようなヒットがあったので、ほっとしたのが一番です」

また、暑いこの時期に心配されるのは田中選手の体力面。大学3年生に発症した難病の潰瘍性大腸炎の影響はあるのでしょうか。
田中選手:
「いまは別に特に病気の影響はあまりないですけど、2024年と比べたら、だいぶ体力がついてきたのは感じています。試合に出たので、その経験が生きていると思います。何とかAクラスに入って、CS日本シリーズまで戦えるように頑張ります」