「入荷するのか…」中小スーパーや街の米店が悩む「古古米」・「古古古米」 味に不安の声も…新米の季節を前に「最低の購入10トン」の高いハードル

「いくら安くても満足できない品質では販売したくない」
(村上真惟記者)
「名古屋市緑区のスーパーです。いわゆる“小泉米”に対して、どういう対応をしていくのか伺います」
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中小のスーパーや街のコメ店を対象として放出される備蓄米は2021年産で、5月30日から随意契約の申請受付がスタート。
値段は5キロが1800円程度ということですが…
(ウオダイプラス 牧野学さん)
「相当味が変わってくるので、いくら安いとはいえ満足できない品質では販売したくない」
これから大手スーパーなどには並ぶ「古古米」は食べたことがあるという牧野さん。しかし…
(ウオダイプラス 牧野学さん)
「(中小のスーパーなどに向けた)今回の随意契約のコメは“古古古米”。おいしく食べられるレベルではない」
さらに…
「最低の購入単位が10トン」入荷の高いハードル
(ウオダイプラス 牧野学さん)
「最低の購入単位が10トン。愛知県産のコシヒカリ・三重県産のコシヒカリの新米も、7月中旬には入荷すると思うので、あと1か月半くらいしかない間で(5キロ)2000袋を販売しなければならない」
最低10トンからの購入は高いハードルです。加えて6月下旬にはことしの新米が入ってくる季節に。
市場には“江藤米”や“小泉米”も入り乱れる状況。牧野さんは味と値段のことを総合的に考えて“江藤米”は販売するということです。
“小泉米”おとといは買うと言っていた米店が…
一方、名古屋市昭和区の米店ではおととい…。
(お米の服部 服部純代表)
「(Q:古古米・古古古米はどうする?)何事も試してみないといけないかなと思うので、仕入れて販売してみようかとは思う」
しかし、きょう聞いたところ服部さんは2021年産の“小泉米”は購入しないということです。理由は品質に疑問があるから。そして、客からの需要が実際にあるのかが疑問だからと言います。
入荷するか… 販売者が悩む「古古米」・「古古古米」
さらに、名古屋市千種区の米店の店主の小川潤さんは、名古屋に12人しかいないという米の専門家「五ツ星お米マイスター」ですが“小泉米”を店頭に並べることについては、きのう…
(小川屋米穀店 小川潤さん)
Q:古古米を備蓄米として販売する?
「もう少し品質が良ければ、使えるのかな。まだ結論が出ていない」
そして、一夜明けてきょうの判断は「2021年産の“小泉米”を共同購入の形で並べたい」ということでした。理由は、店に「売る物がない」という状況をさけたいから…ということも。
こうした中で、この地方の大手では、名古屋のイオン熱田店が6月2日から5キロ2138円で備蓄米を販売します。1家族1袋の限定販売で、そのほか全国の店舗でもできるだけ早く販売していきたいとしています。