36畳のリビングに、巨大なキッチン、フィットネスジム、そしてプールも備えた家。しかし、この豪邸を建てた背景には、住宅メーカーが直面する「ある事情」が見えてきます。
【写真を見る】36畳リビングに室内プールも 住宅メーカー社長が建てた大豪邸の秘密 激化する住宅業界の競争
(大石邦彦アンカーマン)
「愛知県内の某所にある豪邸。実は、住宅メーカーの社長が実験のために作ったということなんです」
豪邸を建てたのは、ウッドショックによる建材の高騰や現在のナフサショックによる物不足など、これまでにも度々取材してきた注文住宅メーカー「クラシスホーム」の高木正次社長。
(大石)
「こちらは住宅メーカーの社長として、実験として作ったということなんですけど、それは随所にあるんですか?」
(クラシスホーム 高木正次社長)
「一般的に多い要望ではないんですけども、たまに出るような要望を実際にやってみて、やってよかったのかとか そういうことを実際にやってみようというところから、試験的に建てたという部分が随所にあります」
もはや“水族館” 玄関には2500万円の巨大水槽
(大石)
「実際にやってみたいとは思うけど、普通はやらないだろうなっていうのが眼に飛び込んできました。ちょっと…ここは名古屋港水族館ですか?」
なんと、エントランスで出迎えたのは「サメ」。幅3メートル・高さ奥行き1.2メートルの巨大水槽。これだけで費用は実に2500万円。
その理由は地下に…そこには巨大なろ過装置が。
(大石)
「地下の舞台裏は、これだけの装置が必要になってくるんですね。水族館の舞台裏を取材したことがありますが、全く一緒ですよ。お客さんが家に水槽を作りたいと言ったとしたら、住宅メーカーの社長としてはどう答えますか?」
(高木社長)
「熱帯魚ぐらいのサイズの物を買うんだったらおすすめですけど、何となくインテリアでやりたいなってレベルだと、おすすめできない。なかなか管理もメンテナンスも含めて大変なのかなと」
(大石)
「これも、ある意味やってみないと分からない部分もあるんですかね」
LDKは36畳 キッチンは2700万円のオーダーメード
続いては、リビングとキッチン…
(大石)
「リビング広いですね。大きなソファーがあって、壁には観葉植物が展示されています」
36畳のLDK。
(高木社長)
Q.アイランドキッチンの大きさは?
「横3メートル・縦1メートル20センチ」
キッチンもドイツ製のオーダーメードキッチンで、2700万円。インテリアにも力を入れるため、会社で扱っていると言います。
柱や壁のない大空間… 「木造」の可能性を検証
もう1つ、クラシスホームならではの特徴が。
(大石)
「鉄骨・鉄筋で作っているのかと思っていたんですが…」
(高木社長)
「木造なんです」
Q.木造でこれだけの大空間取れるものなんですか?
「木造の住宅会社なんで、一般材でできる限りの設計をさせてもらったつもりではある」
木造注文住宅メーカーとして木の可能性を確認するためにも、柱や壁のない大空間を作ったと言います。
2階の子ども部屋は間接照明が彩り、ベッド脇のコンセントには便利な工夫も…
(大石)
「スマートフォンが置けるスペースもあるんですね」
20畳のジムにシアタールーム 広い書斎も!?
そして、もう一度地下へ行くと20畳ものフィットネスジムが。
さらに、16畳のシアター兼カラオケルームも。
(高木社長)
「リビングとかにつける方は多いんですけど、また別の部屋で作るとそこまで行くのが面倒だったり、意外と使わないんだなっていうところもあり、なかなか活用しきれない」
書斎は12畳。
(高木社長)
「書斎として作ったんですけど、コロナ以降 書斎をという意見は多いんですが“どこかの一角で”っていうぐらいのサイズ感が、やっぱり家庭向きなのかなと思います」
Q.住宅メーカーの社長として、広い書斎はすすめますか?
「ほとんどいらないんじゃないですか(苦笑)」
自宅に「フクロウ」や「ワシ」飼育方法を試行錯誤
続いて、シャッターを開けた奥には…
(大石)
「フクロウとワシがいますよ!」
(高木社長)
「ワシの飼い方もいろいろ試行錯誤して、ふん尿の処理の仕方とか いろいろ考えてやりかえている」
驚きを通り越して、もはやため息しか出てきませんが…さらにもう1つ極めつきが!
(高木社長)
Q.これは何ですか?大浴場?
「屋内プールで縦7メートル・横3メートル弱です。滝もできます」
(大石)
「水が出てきました。リゾート地に来てるみたいな感じですね」
(高木社長)
Q.使っている?
「実際ほとんど使わない。奥さんがたまに歩いてるっていうぐらいですね、流水装置を使って…」
縦7メートル・幅3メートル、泳ぐための水流まで出てくる本格トレーニングプール。購入を検討する人もいるというのが驚きですが…
(高木社長)
「管理が大変で、水もすぐに汚くなるので。間違いなくプールはおすすめしないですね」
「建てて終わり」ではなくその後のメンテナンスも引き受けたい
一体なぜ、ここまで大きな家になったのか。そこには、住宅業界の将来があると言います。
(大石)
「家を建てる人も、そこまで増えてこないとなった場合、1人の方にどれだけサービスを提供できるかというのは企業として必要になってくる?」
(高木社長)
「建てて終わりではなくて、家のメンテナンスもそうですけど、うちの会社と付き合っていっていただきたい」
(高木社長)
Q.いくらかかっている?
「何か言いにくいです(苦笑)大石さんだけに…〇億くらい…」
(大石)
「すごいな~もう何ていうか…驚く感じではないですね」
住宅業界の競争は激化 “生き残り”かけ富裕層狙う戦略も
(大石)
「住宅業界はやっぱり競争もすごく激しいと言われています。その中で、二極化しているユーザーの嗜好に対応できるようにしていかないと、住宅メーカーとしては厳しいという思いもありますか?」
(高木社長)
「住宅着工数がどんどん減る中で、勝ち組と負け組がだんだんと明確になってきているので、勝ち組に入れるように今後も頑張っていきたいなと思います」
今後も人口減少は避けられない中、ハウスメーカーとしてどう生き残るのか。驚きの大豪邸は、様々な試行錯誤や模索の現れとも言えそうです。


