2022年10月24日放送
【アナウンサーが中日新聞コラムを朗読】8月5日(金)アナよみ春秋
アナよみ春秋
中日新聞の看板コラム「中日春秋」を東海テレビ&CBCテレビのアナウンサーが朗読します!
「中日春秋(ちゅうにち・しゅんじゅう)」は、中日新聞の朝刊1面に毎日載っているほぼ555文字の文章。
書いた人の意見や考えが含まれた「コラム」と呼ばれる読み物です。
▼<五月雨をあつめて早し最上川>。もちろん、芭蕉の「おくのほそ道」にある有名な句で、最上川の大石田(山形県大石田町)での作と伝わる
▼芭蕉に同行した河合曽良(そら)の「曽良旅日記」の中にある「俳諧書留」によると、おもしろいことに、もともとの句は少々、趣が違っている
▼芭蕉が最初に詠んだのは<五月雨を集(あつめ)て涼し最上川>。「早し」が「涼し」となっている。これだけで最上川の印象が大きく異なってくるから不思議である。「涼し」の川が心地良く、おだやかさを感じさせる一方で、「早し」の川は豪快であり、激しい。おっかなさもある。どうやら芭蕉さん、最上川下りを実際に体験したことで「涼し」から流れにより勢いのある「早し」に改めたらしい
▼最上川に水を集めたのは「五月雨」ではなく線状降水帯による雨である。記録的な大雨が続いた山形県内では最上川が各所で氾濫し大きな被害が出ている
▼積乱雲が列をなして発生し、通過、停滞した結果、長時間にわたって局地的な大雨を降らせた。住宅への浸水、橋の崩落。芭蕉にこの最上川の濁流を見せれば、「涼し」はもちろん、「早し」でも不十分で、字余りを気にせず「おそろし」「危うし」「すさまじ」と詠むだろう。雨は収まりつつあるとはいえ、現地が心配である
▼四〇度に迫る猛暑に豪雨。自然の過酷さばかりが目に付く今年の夏である。
番組詳細
中日新聞の看板コラム「中日春秋」を東海テレビ&CBCテレビのアナウンサーが朗読します!
「中日春秋(ちゅうにち・しゅんじゅう)」は、中日新聞の朝刊1面に毎日載っているほぼ555文字の文章。
書いた人の意見や考えが含まれた「コラム」と呼ばれる読み物です。
アナウンサーがよむ中日春秋
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