岐阜駅前に“ものすごい数のカラス” 鳴き声スピーカー&電流が流れるワイヤーで撃退作戦「なかなか減らない…」
(吉田翔記者)
「めっちゃいる。ものすごい数のカラスが上空を飛び交っています。カラスが空を覆いつくしています。すごいな、これ」
【写真を見る】岐阜駅前に“ものすごい数のカラス” 鳴き声スピーカー&電流が流れるワイヤーで撃退作戦「なかなか減らない…」
11月12日午後5時過ぎのJR岐阜駅前。
(吉田翔記者)
「ビルのあたりにも、ものすごい数のカラスが止まっています」
駅前のビルの屋上にも大群が!近くの街路樹の下は糞だらけ。
この異様な光景に…。
(女性)
「びっくりしました。ちょっと前まで岡山に住んでいて、地元の岐阜に戻ってきて。こんなふうだったっけ…と思った」
いったい、いつから岐阜中心部にカラスが集まるようになったのでしょうか。
岐阜駅周辺の上空に大量の“黒い鳥”
(2022年12月取材)
「時刻は午後5時です。JR岐阜駅前の上空に黒い鳥が大量に集まってきました」
これは2022年12月に同じくJR岐阜駅前の上空を撮影した時の映像です。カラスの大群の狙いは…。
(害獣駆除業者 オールコントロール 故金正司代表:当時)
「ごみの出し方がまずいですね。そこへカラスがどんどん入ってくる」
当時、害獣駆除のプロは冬になり山に餌が少なくなったことから、生ごみなどが多くある街中に集まるのでは?と分析。
岐阜市によりますと、駅周辺で約4000羽のカラスの生息が確認されています。
対策として、3年ほど前からカラスの数が増える冬に、市内3か所のビルの屋上に「わな」を仕掛けましたが捕獲されたのはトータル198羽と、焼け石に水です。
音と電気ショックで近寄らせない作戦
そこで、市はことし駅前に6つのスピーカーを設置。
カラスが警戒するときに発する鳴き声を流すことで、この縄張りに近づくと危険だと思わせ大群を遠ざけるという作戦。一定の効果はあるといいます。
さらに…。
(害獣駆除業者 オールコントロールサービス 伊藤素美子代表)
「『じゅうろくプラザ』の屋上。結構広いんですが、屋上の周囲に電気ショックのワイヤーを設置した」
業者に発注して、ことし9月、市が所有する駅に近いビルの屋上に弱い電流が流れるワイヤーを設置しました。
設置後に暗視カメラで撮影した映像には、ビルに止まろうとしたカラスが、すぐに遠ざかっていく様子が捉えられていました。
駅に近いビルに近寄らせないことで、全体の数を減らすのが狙いです。
効果はあったが、抜本的なカラス対策は…
(害獣駆除業者 オールコントロールサービス 伊藤素美子代表)
「(Q:今、ビルの屋上を見ても…)あそこには止まっていない。止まらないでしょ」
びっしりとカラスが集まるビルがありますが、電流が流れるビルの屋上には1羽も見当たりません。
(害獣駆除業者 オールコントロールサービス 伊藤素美子代表)
「(駅周辺のカラスは)まだまだいるが、2年前と比べるとちょっと減っているのではないかという感じ。場所によって撃退することはできても、全体の数が本当に減るということは、なかなかないと思われる」
例年10月から2月に集まってくるという岐阜のカラスたち!
ゴミの管理をしっかりすることなどが基本となりますが、遠ざける抜本的な対策はいまだ見つかっていません。