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フィギュア次世代スター候補・岡田芽依選手に密着 リンクと自宅の往復100km、母の献身的な支え
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急成長している地元・愛知のジュニアスケーター。過酷な環境でも頑張れる原動力となっているのは、支えてくれるお母さんの存在でした。

愛犬と戯れる、中学2年生。
家ではあどけない表情も、氷の上では真剣そのもの。
愛知県西尾市出身・岡田芽依選手(14)。
フィギュア王国・愛知が誇る、若い世代の超有力選手の一人です。
愛知の中学生、世界のジュニア女子で頭角

実は今、世界のジュニア女子で頭角を現しているのは、愛知の中学生たち。
今シーズン、ジュニアグランプリファイナルで銀メダルに輝いた名古屋市出身の和田薫子選手(中3)に、昨シーズンのジュニアグランプリファイナル銅メダリスト、北名古屋市出身の上薗恋奈選手(中2)。
2月の中学日本一を争う大会でも、ワンツーフィニッシュを決めました。
そんな2人と共に、地元の次世代スター候補と言われているのが、岡田選手。
「ずっと恋奈ちゃんや薫子ちゃんの背中を追ってきたから、今の自分がいると思っています」(岡田芽依選手)
昨シーズンはライバルたちを押さえ、当時1年生ながら中学女王に。
今シーズンには、ジュニアグランプリシリーズに初参戦。
2試合連続で表彰台に上るなど、いま急成長中の14歳です。
「今シーズンは、初めて海外試合などにも出させてもらえて、表彰台に上がれたのは、いい経験になったと思う」(岡田選手)
成長の裏に母の献身的な支え

成長の裏にあったのは、献身的に支えるお母さんの存在でした。
「お母さんのサポートのおかげで、いま私はスケートをできている」(岡田選手)
スケートとの出会いは、5歳の時。浅田真央さんのファンだった母・倫子さんの勧めで、リンクに通い始めました。
「(初めて滑った時のことは)はっきりとは覚えてないんですけど、『楽しいな』って思った…かな?」(岡田選手)
「(始めたころは)何もできないから、『もっとできるはずだったのに、想像では』って顔していました」(母 倫子さん)
「覚えてない(笑)」(岡田選手)
自宅からリンクの往復は100km

転機となったのは、小学4年。名古屋市から、西尾市への引っ越しでした。
「行き帰りの時間がすごくかかるので、『一生懸命やらないと続けさせないよ』とは言いました」(倫子さん)
それもそのはず。一番近いリンクでも、自宅から往復約100km。
行き帰りだけで2時間以上かかります。それでも――。
「やっぱりスケートが好きなので、続けたいと思いました」(岡田選手)
スケートリンクでの練習は、週に6日。オフの日も、トレーニングやダンスレッスンのため名古屋に通っています。
「毎日送り迎えをしてもらっているので、『その分自分もスケートを頑張らないと』と思って、スケートにも気合が入ります」(岡田選手)
「頑張っている姿を近くで見ているので、『私も頑張らないと』って思うし、お互いが相乗効果で頑張れるのかな」(倫子さん)
「スケートをやるからには勉強も」

スケート漬けの日々を送っていますが、決して勉強もおろそかにはしません。
「練習が終わって家に帰ってきた時とか、車でもたまに勉強をしています。結構眠いです。どちらも両立するのは大変なんですけど、スケートをやるからには勉強もちゃんとやらなきゃいけない」(岡田選手)
時には、大会の遠征などで授業に全く出られないことも――。
「(授業内容は)全部難しいので、一つ授業に出られないだけでも、結構進んじゃったりするので、そういう部分は中学校は大変」(岡田選手)
Q.宿題でわからない時はどうしている?
「教科書とかノートとか見たり。たまに答えとかもちょっと見ちゃったりする…」
得意はジャンプ、トリプルアクセルにも挑戦
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夢のオリンピックを目指し、大好きなスケートに邁進している岡田選手。
「ジャンプが得意なので、回転の速さに注目してほしい」
軽やかで美しいジャンプが最大の武器。さらに大技にも挑戦しています。それが、トリプルアクセルです。
「回転は足りないけど、片足でおりられるようにはなってきています」
来シーズンは地元でジュニアGPファイナル

新たな武器の習得を急ぐ岡田選手には、来シーズン大きな目標があります。
今年12月に地元愛知で開かれる、ジュニアの世界一決定戦・ジュニアグランプリファイナルへの出場。
「(来シーズンは)グランプリシリーズに2戦出場して、ファイナルに進むことが目標。地元開催というのはすごくうれしいし、だからこそ頑張りたい。やっぱり家族には見てほしい」(岡田選手)
実は、まだ国際大会で滑る姿を会場で家族に見せたことがないんです。
だからこそシーズン中にも関わらず、異例の早さで来シーズン用のフリーに変更しました。
勝負のプログラム「ミス・サイゴン」

勝負のプログラムに選んだのは、ミス・サイゴン。
愛する男性を待ち続ける女性の切ない恋物語を、中学生ながら演じます。
「会いたいけど会えないみたいな、男性に会えることをずっと願い続けるみたいな、そういう部分も自分なりのミス・サイゴンを表現できたら」(岡田選手)
Q.男性に会いたいけど会えないみたいな経験は?
「あんまり…ないですね(笑)」
新たなプログラムを携え、まず挑むのは21日に開幕する愛知フィギュア。
「次の愛知県大会でノーミスの演技をして、優勝することが今の一番の目標です」(岡田選手)
(2025年2月20日15:40~放送メ~テレ『ドデスカ+』「じもスポ!」コーナーより)