一連の裏金事件で、初めて、政治家本人への判決が言い渡されました。
約5100万円の不記載が指摘された、元参議院議員の大野泰正被告に対し、裁判所は一部有罪とする判決を言い渡しました。
一貫して無罪を主張してきた大野被告、会見で語ったこととは。
“裏金事件”「私が収支報告書に関与したことはございません」

元参議院議員 大野泰正 被告:
「全て事務所スタッフに任せておりました」「私が収支報告書に関与したことはございません」
自民党のパーティー券をめぐるいわゆる“裏金問題”。
大野被告は元秘書と共謀し、2018年から2022年分の収支報告書に、派閥からキックバックされたパーティー券の収入約5100万円を記載しなかったとして、2024年、在宅起訴されました。
大野被告「私は無罪を主張します」 検察側「国民の政治不信を招き社会的影響は極めて大きい」などと罰金150万円を求刑

起訴を受け、自民党を離党。議員は続けましたが、2025年の参院選には出馬しませんでした。
一連の裏金事件で政治家本人として、2025年に初めて法廷に立った大野被告は、「虚偽記載の共謀をしたことは一切ない。政治家としての道義的な責任はあるが、犯罪を犯したことはありません。私は無罪を主張します」などと自身の関与を否定し、無罪を主張しました。
一方、検察側は、「長年にわたる虚偽記載は国民の政治不信を招き社会的影響は極めて大きい」などとし、罰金150万円を求刑していました。
険しい表情で前を向きながら聞き、時折目を閉じる様子も…

そして23日、東京地裁は、罰金60万円の有罪判決を言い渡しました。2022年分のみに罪の成立を認め、それより前の4年分については無罪としました。
また、秘書の岩田佳子被告には、罰金20万円が言い渡されました。
裁判長が主文の理由を読み上げている際、大野被告は、険しい表情で前を向きながら聞き、時折目を閉じる様子もうかがえました。
「一部、真実をご理解いただけなかったことは大変遺憾に思います」

午後1時、大野被告は、判決を受けて次のように述べました。
元参議院議員 大野泰正 被告:
「大半の部分はご理解をいただいたことに大変感謝を申し上げます。ただ一部、真実をご理解いただけなかったことは、大変遺憾に思います」
「その上で改めて、国民の皆様に今回の件で政治不信を招いたこと、心より深くおわびを申し上げます」
1分半ほど、国民へのおわびと支援者への感謝の気持ちを話しましたが、次の予定でもあるのか早々と会見場を後にしました。
地元の声「もう少し厳しい判決がおりてもよかったと思う」
祖父が、自民党の初代副総裁を務めるなどした国会議員一族の大野被告。
町の声:
「裏金は、職権乱用ですよね」
「罪を一般の人より重くしてもらいたい」
「罰金刑だけっていうのも、もう少し厳しい判決がおりてもよかったと思う」
大野被告の地元・羽島市では、厳しい意見が多く聞かれました。
【なぜ】有罪と無罪 分かれたポイントは?

自民党旧安倍派の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、当時の議員に初めて有罪判決が下されましたが、大きなポイントとして東京地裁は「共謀していたかどうか」をあげ、2018年から5年分の収支報告書への不記載について2022年の分を有罪、それ以外の4年分を無罪としました。
この「共謀」について東京地裁は、「派閥から具体的な依頼があったり、大野被告と秘書の間でキックバックの扱いについて直接やりとりはなかった」などと判断して、4年分を無罪としました。
今回の判決を受けて、大野泰正被告は「政治不信を招いたこと、心より深くおわび申し上げます」とコメントしています。
裏金事件については、愛知3区が地盤の池田佳隆元衆議院議員も裁判が行われる見通しです。


