混乱が長引く中東情勢の影響が広がっています。ゴールデンウィークが“かき入れ時”となる観光業ですが、愛知の温泉旅館にも暗い影を落としています。
愛知県蒲郡市の温泉旅館「旬景浪漫 銀波荘」。
三河湾を一望できる絶景の温泉が人気の宿です。
創業71年の老舗旅館にも、中東情勢の影響が――。
Q.お湯を沸かす時にも燃料を使いますが、影響は?
「温泉もそうだが、各部屋の風呂もすべてボイラー室で回している。燃料が高騰すればコストも上がってくる」(銀波荘 板倉英之 総支配人)
温泉をあたためるために欠かせない、ボイラーの燃料費が高騰。
1カ月で100万円から150万円ほどのコストアップです。
Q.やはり温泉旅館にとって温泉は欠かせない?
「温泉という部分でお客様が入って、くつろいでいただいている。温泉自体やめるわけにはいかない。止めるわけにもいかない。ここは何があっても死守しなきゃいけないという肝」(板倉総支配人)
クリーニング代やアメニティーも値上げ

中東情勢の影響を受けた値上げの波は、ほかにも。
「クリーニング代も石油系を使っているので、上がっている。布団カバー・枕カバー・浴衣・タオル・スリッパもクリーニングに出していて、費用が高騰している」(板倉総支配人)
宿泊客が利用するリネン類や浴衣などのクリーニング代の値上げに加え、石油由来のヘアキャップや歯ブラシといったアメニティーも値上げ。
いずれも1.5倍ほど上がっているそうです。
「従業員は階段をなるべく使うなど、無駄なコストを削減して、料金に反映しない形で努力している」(板倉総支配人)
施設にとっては、ゴールデンウィークのかき入れ時。
客のいない時間帯の節電など、地道な企業内努力でコスト削減を図ります。
「おもてなしという気持ちの部分を守るのが絶対条件。今後もコストが上がれば、お客様にご理解いただいた上で料金に反映させるか、または利益を削ってまでやるという判断は今後あるかと思う。今までと変わらずにおもてなしをして、旅行を楽しんで、くつろいでいただくのが務めだと思っています」(板倉総支配人)


