
「正しい朝寝・昼寝・夕寝」で赤ちゃんが寝た!ひどい夜泣きの改善法を2500人の親子を救った“乳幼児睡眠コンサルタント”が提案

赤ちゃんを育てる際の悩みの一つが“夜泣き”。どうすれば快適に眠れるのか。アドバイスする、国際資格まであるんです。ヒミツは「昼間の眠り」に…?詳しく取材しました。
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夜中、約2時間おきに目が覚めて泣く赤ちゃん。抱き上げると泣き止みますが、ベッドに寝かしつけようとしても、すぐ泣いてしまいます。なかなか寝つきません。
広島に住む生後9か月の林柚真くん。母親の未歩さんも流石にまいっています。
(林未歩さん・33歳)
「寝床に置いた時や電気を消した時に『ギャー』と泣く。落ち着いて眠りに入れない。2時間おきで起きて、眠たい。もうちょっと寝てくれたらいいな」
子どもは2人目ですが、夜泣きにはなかなか慣れません。そこで頼ったのが…赤ちゃんの睡眠専門家、名古屋市で赤ちゃんの睡眠に関するコンサルタントをしている、三橋かなさん(37)。
自分も息子の夜泣きに苦しんだ三橋さん。アメリカの通信教育で睡眠学を勉強し、乳幼児向けの睡眠コンサルタントの国際資格を取りました。
ビデオ通話やLINEによるアドバイスで、これまでに2500人の親子の睡眠を改善。
夜泣きを減らすカギは…“日中の睡眠”
(三橋さん)
「(夜泣きは)1回多ければ2回減らせるかな。もう少しまとまって寝られようになる。それは日中が鍵なんですよ」
三橋さんのアドバイスは、まずは昼間の睡眠を大切にすること。
柚真くんと同じ月齢の子の理想的な一日。昼間も2時間~2時間半ごとに睡眠が必要で、それが不足するとストレスで夜にも寝つきにくいと言います。
そして、柚真くんの実際の睡眠サイクルを見てみると…朝寝が長すぎて、夕寝が足りない状態です。
(三橋さん)
「疲れ過ぎたまま寝床に置かれて『眠たいよーなんとかしてくれー』と、ぐずぐずしているんだろうな。朝寝が1時間半、昼寝1時間、夕寝が30~40分というような配分でいくと、疲れ過ぎを防いで就寝にむかえる」
“今から寝る”と納得させることも大切
そして、寝る前のルーティンも重要。
(三橋さん)
「『僕は今から寝室に行くんだ』と納得させる」
絵本を読んだり、スキンシップを取ること。電気を消すボタンを一緒に押す動作もおすすめなんだとか。
さらに…
(三橋さん)「22時半~23時は、寝ている時に授乳してげっぷさせるのはどう?」
(林さん)「できると思う」
(三橋さん) 「お腹がすいて起きる回数が減らせる」
(林さん)「やっていなかったです。やってみます」
アドバイスから、5日後…起きる回数が減ってきました。
(三橋さん)
「『寝られない』にも範囲がある。予測できるところがある。知っているのと知らないのでは気持ちの持ちようが違う」
「これがずっとだと、親も『ひー』って…」
一方、名古屋市北区で小学3年生・2歳・生後2か月の赤ちゃんを育てる、前田盛花林さん35歳。
三女で生後2か月の恵玲奈ちゃんの夜泣きに対応する毎日です。
(前田盛花林さん)
「これがずっとだと親も『ひー』ってなる。1人目のときもこんな感じでした。何しても寝なくて。この子はまだわかります。たぶん母乳あげて、トントンして粘れば寝ると思う」
前田盛さんは、以前アドバイスをもらったのを機に、三橋さんと知り合いに。
(三橋さん)
「赤ちゃんどこに?あ!ここで寝てるんだ。かわいい」
恵玲奈ちゃんはリビングで静かに昼寝をしていますが…
(三橋さん)「安全性を考えるとフラットなマットレスやお布団がいい」
(前田盛さん)「知らなかった」
エアコンのあかりなども赤ちゃんが見つめて…寝つけない原因に
寝室のベッドもチェックすると…
(三橋さん)
「かわいい星型のまくらがあるんだけど…危ないのでいらない」
窒息の危険があるため、まくらや掛け布団は使わないよう、こども家庭庁も推奨しています。
(三橋さん)
「手足が出て冷たくなるので、お母さんが風邪ひかないか心配で布団かけてしまうけど、おなかや背中がキンキンに冷えてなければ、体の芯からは冷えていないので大丈夫」
エアコンやLEDのあかりも、赤ちゃんが見つめてしまい寝つけなくなるため、できるだけ真っ暗にするだけでも、夜泣きの予防につながります。
あれから…広島に住む柚真くんの睡眠は改善された?
三橋さんの夜泣き改善法は、企業も注目しています。
(三橋さん)
「ママもパパも8割以上が寝不足感ありの状態で働いているといわれています。子どもの睡眠を改善することで、寝かしつけのストレスをちょっとずつなくしていくことで、親もぐっすり眠っていきましょう」
子育て中の社員の睡眠不足を改善し仕事の効率をあげようと、社員研修の依頼も増えています。
(MOSH人事担当・岡村玲さん)
「子どもが寝てくれなくて、夫婦ともに疲れているという話がある。改善するきっかけづくりができたら、仕事でのパフォーマンスも発揮できるのではないか」
お母さんが夜泣き改善のアドバイスを受けた広島の柚真くん。なるべく夕方に寝かせるようにして、夜も連続で4時間以上しっかり寝られる日が増えていました。
(林さん)
「4時間寝ると私もぐっすり深い眠りに入れたのかな。あ!寝られた!やって良かった」
1歳までは窒息などを防ぐためにあお向けが理想とされていますが、柚真くんのように寝返りができたりベッドに何も置いていなかったりすれば、心配ないという見解をアメリカの小児科学会は出しています。
基本、どの赤ちゃんも夜泣きはしますが、それを改善する方法はあるようです。困っている人は、わが子の眠り方を確認してみてもいいかもしれません。
今夜もぐっすり眠られますように。
CBCテレビ「ニュースクロス」 2025年10月16日放送より





