
“もう1人の被害者”の可能性…山中で白骨化していた30代女性 別の女性への嘱託殺人等の罪で起訴の男女を再逮捕の方針


2人目の被害者が浮上です。岐阜県本巣市の山中で見つかった女性の遺体をめぐり、嘱託殺人などの罪で起訴された男女が、別の女性が変死体で見つかった事件にも関与した疑いがあることが分かりました。 数々の殺人事件を捜査してきた愛知県警の元警視に、今後の捜査のポイントについて聞きました。
■事件発生前から捜査線上に浮上…
8月に本巣市の山中で立野恵子さん(当時53)の遺体が見つかった事件で、9月24日、嘱託殺人などの罪で立花浩二被告(55)が、死体遺棄の罪で内縁の妻・神原美希被告(35)が起訴されました。

捜査関係者によりますと、立野さんが立花被告に自身を殺すよう依頼するようなやり取りが確認されたということです。 しかし、立花被告らの関与が疑われたのは、この事件だけではありませんでした。 (リポート) 「女性の遺体が発見された現場です。急な崖になっていて、木のそばには花が供えられています」

今年1月、立野さんの遺体発見現場からおよそ20キロ離れた揖斐川町の山中で、白骨化した女性の遺体が見つかり、行方不明になっていた可児市の30代の女性と確認されました。現場は、人通りも少ない滋賀県との県境に近い山中です。 現場近くの住民: 「警察の人がいっぱい出てきたり入っていったりしていて、『白骨化遺体が出たんだって』と聞いた」 この事件で、実は警察側が…。 (リポート) 「警察は立野さんの事件が発生する前から、立花被告らの動きをマークしていたことが分かりました」

関係者によりますと、防犯カメラの解析などから、立野さんの事件の前から捜査線上に立花被告が浮上していたということです。
■今後、捜査はどう進むのか…愛知県警OBに聞く
愛知県警の元警視で、数々の殺人事件を捜査してきた小池勝孝さんに話を聞きました。 小池さん: 「行方不明になった人の遺体を猟友会の人が見つけたということで、捜査線上で見つかったわけではないものですから、ここは非常に難しいんですけど。ただ、犯人の防犯カメラや車の位置情報だとか、直近の犯行を見たとか、日時が特定されなくても、その前後の状況に位置情報や犯人が立ち寄ったとか、その辺の積み重ねをしていかないといけない」

そのうえで、今後の捜査のポイントは…。 小池さん: 「鑑取り捜査というんですけど、被害者と犯人との交友関係とか、家族とか、何らかの接点があったことがうかがわれる。当然今の時代は、通信履歴や銀行口座の金の動きとか、そういったものを積み重ねていく形になるのではないかと思います」 女性は「知り合いと出かけてくる」と話したあと行方不明になっていて、警察は立花被告らが女性の死亡に関与した疑いもあるとみて、近く死体遺棄の容疑で2人を再逮捕する方針です。