国の省エネ基準強化に伴い、エアコンの価格上昇などが懸念される「2027年問題」。買い替えのタイミングなどについて、家電ライターの藤山哲人さんに話を聞きました。
■家電量販店では”早めに在庫が厳しくなることが予想”
GW明けの7日、名古屋は最高気温が真夏日に迫る暑さとなりました。 そんな中、家電量販店「ビックカメラ名古屋JRゲートタワー店」のエアコン売り場では、至る所に「製造終了」や「価格上昇の可能性」の文字が。
国が家庭用エアコンの省エネ基準を2027年4月に引き上げることで、エアコンの販売価格が上昇などが懸念される「2027年問題」。エアコンの品質向上に伴い…。 家電ライターの藤山哲人さん: 「省エネ基準をクリアするためには、例えば、室外機のモーターを効率の良いものに変えたりとか。モーターを回すための半導体、ICやLSIとか言われるものをいいものに変えたりとか。あとは室内機にセンサーを付けたり、そういう技術が必要になるので(価格が)上がるんじゃないかと言われています」 2027年度以降、値上げが予想されるエアコン。このため店頭では…。 ビックカメラの担当者: 「2月くらいから買い替えの方が増えてきていると感じています。現状の値段を確認して、買い替える方が多くなっています」 例えば「6畳モデル」では、省エネ基準を達成していない現行のモデルと、達成しているものを比較すると、およそ3万円高くなっていました。
省エネ基準を達成しているエアコンは価格が上がる分、電気代が安く済むなどのメリットもある一方、今販売されている省エネ基準が100%に満たないエアコンは、2027年度以降、製造されなくなる可能性があります。 ビックカメラの担当者: 「例年でいえば7月ぐらいから在庫がかなり少なくなってきます。ただ今年は“2027年問題”を認知してご来店されるお客さまが増えていますので、例年より早めに在庫が厳しくなることが予想されますので、いち早くご購入を検討していただければ」
■「2027年問題」の影響は“街の便利屋さん”にも…
愛知県を中心に展開する「ベンリー」。この日向かったのは、津島市の住宅です。 ベンリーの大川眞也さん: 「2027年問題でエアコンが来年から高騰するということで、早めに安いエアコンを取り付けたいというお話があって、今から向かいます」 この住宅では、物置として使っていた部屋を夏場も遊べる子供部屋にしようと、エアコンの設置を依頼しました。
ベンリーによると、エアコンの取り換えや設置の依頼は、前年比で2〜3倍に増えているといいます。 柱の位置を確認し、配管を通すために壁に穴をあけて作業をして、4時間半で取り付けが完了しました。
依頼者: 「子供たちにこの部屋でたくさん遊んでほしい」 ベンリーの大川眞也さん: 「夏に暑くなってから毎年殺到してきますので、暑くなった日にエアコンをつけて『つかない』とか『臭い』と問い合わせが一気に増える傾向があります。早めに点検をしていただければ」
■買い替え判断はどうすれば?家電ライターに聞く
エアコンの買い替え判断について、家電ライターの藤山哲人さんによると、使用年数が10年を超える場合は、「即買いがおススメ」ということです。
家電ライターの藤山哲人さん: 「寿命は10~13年なので、いつ壊れてもおかしくない。10年前のエアコンと今のエアコンでは、省エネ性能が全然変わっているので、2027年対応モデルだろうと、対応していないモデルだろうと、どちらを買っても電気代は下がります。即買い替えた方がいいです」 また、壊れた時に購入しても、2027年問題の駆け込み需要のあおりを受け、すぐに設置できない可能性もあり、「即購入を」と話しています。
使用年数が7~10年までの場合は、「1年は様子見を」としていて、大小さまざまな新モデルが出揃うのは2027年夏ごろとみられるため、価格や省エネ性能を含めて検討した方がいいということでした。 7年以内の場合は、「買い替えなくてOK」とのことです。 藤山さんは、2027年問題に煽られて今需要が増えているものの、買い替えの注意点について「本体価格だけではなく、10年間使えるので、10年間の電気代がどのくらい安くなるかも含めて検討しないといけない」と話しています。
新モデルと旧モデルを10年間使った場合の電気代の比較では、6畳用でおよそ3.2万円安くなり、一番サイズの大きい23畳以上では18万円以上も安くなる試算となっています。本体価格だけではなく、こうした電気代の差も考慮して購入を見極める必要があります。
さらに、お得に買う方法について、藤山さんは「自治体の補助金もしっかり見て」と話しています。名古屋市が5月23日から始める「省エネ家電買い替えキャンペーン」では、省エネ性能が星3つ以上のエアコンであれば、最大2万円相当の支援が受けられます。


