3人もいる前職と新人2人が立候補した、愛知10区。前回とは大きく枠組みが変わった“政界のイマ”が詰め込まれた激戦区です。
選挙戦は“シール修正”から...公明も陣営合流

1月24日、愛知県一宮市。
先週末の解散直後、選挙事務所で座り込む人。
Q.今はどういう作業されているんですか?
「ポスターが立憲民主党のまま発注してしまったので、慌てて上から「中道改革連合」のシールを貼っているところです」
Q.大変ですね
「そうですね」
シールで政党名を修正していたのは、中道改革連合の前職藤原規真さん。前回の衆院選でこの選挙区を制した藤原さんですが、今回は、急きょの新党結成ということで、対応に追われていました。

作業の様子を写真に撮って、すぐさまSNSに投稿。
中道(愛知10区) 前職 藤原規真氏:
「SNSでリアルタイムに今何をやっているか、伝えることも大事だと思っていて」
SNSのフォロワーが2万人を超える藤原さん。苦しい状況を、逆に利用しようという作戦です。
そんな藤原さんの新たな仲間となったのが…
岩倉市 鬼頭博和市議:
「岩倉市議会公明党の鬼頭博和と申します」
「生活者ファーストの政治、これをしっかりと実現できるように、私たちも藤原候補を応援してきたい」
新党のパートナー、公明党の市議会議員たち。

中道(愛知10区) 前職 藤原氏:
「国論を二分することが、果たして何なのか明かさずに選挙に打って出る。私は、このような手口は絶対に許してはならない」
演説では、高市政権による今回の選挙の在り方を痛烈に批判しました。
言い慣れぬ「比例は自民」、票集めの秘密道具は“カウンター”

一方こちらは、連立解消で公明党からの支援を失った形の、自民党の前職若山慎司さん。連立解消後、初めての選挙ということでこんな場面も。
支持者:
「『比例は自民』と言わないと」
自民(愛知10区)前職 若山慎司氏:
「あっ、今回はそうなんです」
「自由民主党へと比例区の方もご支援たまわりますように」
前回は、公明党の支援があっても、比例復活に甘んじた若山さん。
勝ち抜くための秘策が…
自民(愛知10区)前職 若山氏:
「1万人の方と握手するという目標を掲げてしまいました」
「日本野鳥の会ならぬスタッフがカウンターを持ってまして、グータッチをお願いできないでしょうか」

1日800人以上と手を合わせるために、駆け回ります。
自民(愛知10区)前職 若山氏:
「私自身の今回の選挙のテーマは、『草の根』であります」
「党派を超えて、いろんな人に若山慎司という人間を、知ってもらいたい」
「この12日間精いっぱいやっていこうと思いますので、街で見かけたら(握手しても)いいよって言ってもらえるとありがたいです」
演説では、個別政策よりも政権への支持に時間を割きます。

自民(愛知10区)前職 若山氏:
「高市政権が是か非かという選挙戦を戦ってまいります」
「高市政権の掲げる経済政策を、前に進めさせてください」
“批判封印”は妻のアイデア、二人三脚で与党としての初選挙

愛知10区では、その高市政権の新たな連立相手、日本維新の会からも立候補が。
維新(愛知10区)前職 杉本 和巳氏:
「お値打ちなものの中で、皆さまが、きょうのおかずを作ってやりくりをされる。ということができるような政治にならなければならないと思っています」
「食品消費税ゼロ実現に向けて、まい進します」
杉本和巳さんが支援者への演説を行ったあとにマイクを握ったのは、妻・博美さん。

妻 杉本博美さん:
「大きな組織もバックボーンもありませんけど、皆さまの熱い熱い熱い熱いお一人ずつのお気持ちで、きょうまでお支えいただいております」
「このたびだけは、杉本を大きな当選証書で勝たせてください。どうぞよろしくお願いいたします」
杉本さん顔負けの熱い思いを語りました。
杉本さんが地元にいられないときも、博美さんがしっかりと地元を守っているといいます。

維新(愛知10区)前職 杉本氏:
「神様ですね」
Q.結構アドバイスはしますか?
博美さん:
「少しだけ」
維新(愛知10区)前職 杉本氏:
「けっこうたくさん来ます」
そんな杉本さん、今回の選挙戦では、連立相手の自民党と戦うことになります。
維新(愛知10区)前職 杉本氏:
「いい意味で切磋琢磨、改革競争。お互いにベストを尽くしていくことが、大事だと思っています」
「『批判的な発言は控えなさいよ』というアドバイスがありましたので、率直にそうしようかなって思っています」
急きょ立候補でドタバタ、“事務所の壁から”パワー充電!?

1月26日、愛知県一宮市。
Q.今は何をしてるんですか?
「応援に来てもらう皆さんに着てもらう、国民民主党のイメージカラーのイエローのジャンパーが届いたので、サイズと枚数を確認しているところ」
こちらは、国民民主党の新人三嶋竜平さん。
2週間前に急遽立候補を決めたということで、大急ぎで選挙事務所の準備をしていました。
国民(愛知10区)新人 三嶋竜平氏:
「先輩議員の事務所の秘書の皆さんに助けてもらいながら、なんとか形は作れたかなというところですね」

そんな事務所で三嶋さんが貼っていたのは、先輩議員から送られてきた激励の「ため書き」。
国民(愛知10区)新人 三嶋氏:
「私が今回、立候補を決意するきっかけになったのが、伊藤孝恵さん」
立候補のきっかけとなった先輩議員たちからの「ため書き」に、思わず手を合わせます。
さらに送られてきたのは、支援を受ける労働団体からの「ため書き」。多くの団体から支援を取り付けました。

公示日には、働く世代への政策を訴えました。
国民(愛知10区)新人 三嶋氏:
「もっと国民民主党に期待をしてください。そのために私は皆さんと同じ立場から、この愛知10区というところで立候補させていただきました。中小企業を元気にしたい。そのためには、国民民主党の政策が必要。社会保険料、減税。さまざまなところで、皆さんの手取りをもっと増やす」
“オレンジ旋風”再来なるか、地元市議も誕生で組織力アップ

1月27日、愛知県一宮市。
寒空の下、一宮駅前でマイクを握っていたのは、参政党の新人・山内遼平さん。
参政(愛知10区)新人 山内遼平氏:
「今回の衆議院議員選挙のスローガンを、「一人一人が日本」と掲げて戦ってまいります。皆さんお一人お一人が日本です。私たちは、相対的に貧しい暮らしを強いられてきました。私たち参政党としては、経済政策が間違っていたからだと認識しています。私たち参政党は、消費税やインボイスを段階的に廃止することを訴えております」
経済政策を強く訴えます。
29歳の山内さん。選挙への立候補は今回が初めて。

そんな山内さんを支えているのは、地元の市議会議員。隣に立ち、サポートします。
一宮市 佐々のりな市議:
「参政党の議員をしている佐々のりなと申します。本当に誠実で、見ての通りの好青年です」
さらに、今回の選挙戦で身に着けているものがあるといいます。
参政(愛知10区)新人 山内氏:
「参政党のカラーであり、先祖代々の受け継いできた日本を守りたいという意味で、“だいだい色”を着けさせていただいています。候補者として着けると、身が引き締まる思いですね」
「先祖代々」と、「だいだい色」を掛けた参政党カラーです。

参政(愛知10区)新人 山内氏:
「政治をわがごととして、考えていただく。日本のことを自分ごととして、考えていただきたいと思っていますので、そういった思いを訴えていきたいと思っています」
火ぶたが切られた愛知10区の選挙戦。
5人の熱い戦いが始まっています。


