
決勝相手が甲子園では“味方”で応援!練習期間はたった2日 “敵チーム”だった全国屈指の演奏とタッグで臨む夢の舞台「豊橋中央×東邦」 愛知

7月27日、愛知大会決勝でしのぎを削った、豊橋中央と東邦。見事甲子園への切符を勝ち取ったのは豊橋中央ナイン!しかし、1つ問題が…それは『応援』。
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豊橋中央のブラスバンド部は人数が少ないため、楽器による演奏ができず、県大会は声だけの応援に。
「甲子園では楽器の演奏とともに応援してほしい」
そんな選手の思いに応えたのが、決勝を戦った東邦のマーチングバンド部でした。
(豊橋中央 高倉嘉男校長)
「決勝戦で戦った時の東邦の応援が良かったみたいで、もし自分たちも応援してもらえるならやってほしいと直訴された」
決勝を終えて3日後。東邦を訪れた豊橋中央の野球部員。惜しくもベンチに入れず、応援に回った選手たちです。
東邦のマーチングバンド部に、選手それぞれの応援曲を渡します。
(髙橋さん)「東邦高校の“戦闘開始”を豊橋中央でも甲子園でやってもらえないでしょうか?」
(東邦 白谷峰人監督)「了解です。C・H・U・O…」
(髙橋さん)「CHUO、中央」
(白谷さん)「あ、そっちね。ちょっと予想していて、我々も。C・H・U・O、豊橋、中央!かなって」
(河野さん)「そっちの方が…(笑)ピッチャーとして髙橋大喜地が投げているが、『燃える闘魂』をやると、監督が熱望しておりまして、それができるのかどうか…」
(白谷監督)「絶対やります!」
「相手校の応援に回るのは色々な気持ちはありますが、最大の応援を」
敵同士だった豊橋中央と東邦。マーチングバンド部の部長・三冨彩名さんは。
(三冨さん)
「相手高校の応援に回るのはいろいろな気持ちはありますが、東邦の分まで甲子園に行ったからこそ勝ち上がっていただきたいので、自分たちができる最大の応援を行いたい」
さっそく、東邦の伝統曲“戦闘開始”を即興で合わせてみると…
豊橋中央の野球部員は、初めての演奏付き応援に興奮を隠せません。
(豊橋中央 髙橋大翔選手)
「決勝戦で戦った相手なんですけど、東邦高校さんから力を貸していただけると言ってもらえて、感謝以外の言葉が出てこないです。本当に心強いです」
練習期間は…たったの2日
試合まで1週間を切った今月4日。本格的に応援曲の練習が始まりました。
まず取り掛かったのは、楽譜が手に入らなかった曲を耳コピすること。
(部員)「下の低音の人たちが、薄くない? ド・シ? ド・シ、レ・ミ?」
Q.何種類の楽器の音を起こしていた?
(部員)「12パートです。大変だけど楽しいです」
書き起こした楽譜は7曲分。応援依頼を受けてから隙間を縫って起こしはじめ、なんとか練習日に間に合いました。
豊橋中央にお願いされたのは、選手全員分の応援歌や得点テーマなど、合わせて31曲。そのうち20曲以上が東邦にとって初めての演奏です。
♪君の瞳に恋してる
(三冨さん)
「上がった後の、ターラッ、ターラッって持っていくのはいいんだけど、ターラーってピッチが途中で変わっちゃうのは違うから、しっかりその音に合わせられるようにしてほしいです」
甲子園以外にも様々なイベントに参加している東邦マーチングバンド部。豊橋中央の初戦まで、練習できるのはこの日を入れてたったの2日。練習にも熱がこもります。
そんな部員たちにうれしいサプライズが!
“敵チーム”から仲間に…
(東邦高校 関係者)「豊橋の市民の方が感動して、何か持って行ってということで…アイスクリーム!」
(部員)「ワ~!」
(東邦高校 関係者)「髙橋大喜地投手のお父さんからももらいました」
さっきまでの真剣さとは、うって変わって大喜びの部員たち。
(部員)「最高でーす!ありがとうございまーす!」
練習開始から3時間半。ここから31曲すべてを合わせます。
♪狙いうち ♪紅 ♪君の瞳に恋してる
そして、いよいよ髙橋大喜地投手の燃える闘魂。
(白谷監督)
「大喜地くんか。打てる応援にしないといけない。コールを何種類か考えて」
部員全員で一番盛り上がるコールを考えます。
コールが決まったところでいざ、演奏!
♪燃える闘魂
「ダ・イ・キ・チ ボンバイエ!ダ・イ・キ・チ ボンバイエ!」
この日、合計31曲の応援歌をすべて合わせた東邦。試合当日には、ここに豊橋中央の応援団が加わります。
(三冨さん)「東邦の分まで勝ち上がってほしいですし、愛知県代表であることも自分たちはしっかりと背負って、応援ができたら良いなと思っています」
♪「戦闘開始 C・H・U・O 豊橋中央!」
豊橋中央の甲子園初戦の相手は、夏に2度の優勝を誇る日大三。
高校の垣根を越えた応援を背に、甲子園で豊橋旋風を巻き起こします!