藤井聡太七冠が地元・愛知で5日から王位戦第1局に臨む 勝負おやつ候補は8種類、注目は「小牧山」

将棋の王位戦七番勝負の第1局が5日と6日、愛知県小牧市で行われます。藤井七冠は対局前日に意外なところにいました。そして注目の勝負おやつは?
藤井聡太七冠が4日に姿を現したのは、愛知県小牧市の小牧山城です。
今期の王位戦七番勝負の第1局が5日から市内で始まるのを前に、挑戦者の永瀬拓矢九段とともに、戦国時代の城跡を訪れました。
「濃尾平野が一望できる素晴らしい景色で、この地が戦においても要衝というか重要な場所だったんだなというのがとてもよく理解できた」(藤井七冠)
「対局で注目されるのが、やはり勝負おやつです。小牧ならではのおやつ候補が用意されています」(木岡真理奈アナウンサー)
対局を前に、小牧市がコンテストを開いて8つのおやつ候補を準備。
その中で注目したのは…。
名鉄小牧ホテルにある「カフェアザレア」で食べられるモンブランです。
「小牧山の緑をイメージして抹茶のモンブランにしました。小牧山といえば石垣が有名ですから、抹茶のクランブル生地で石垣をイメージした」(名鉄小牧ホテル 製菓担当 寺澤崇晶さん)
さらにトッピングの金平糖は、天下統一を目指した織田信長の大好物だといわれています。
小牧山で咲き誇る桜をイメージしたピンクの花も。
市のほぼ中央に位置する小牧山が、お皿の上に表現されています。
実際の小牧山は標高85.9mですが…。
「小牧山モンブランの標高は5cmくらい。かわいらしく小牧山が再現されています」(木岡アナウンサー)
棋士が食べることで人気に火が付くこともある勝負おやつ。
「これを食べてリフレッシュして、次の戦いに挑んでほしい」(寺澤さん)
ホテルでは来年3月いっぱいまで食べられるそうです。
藤井七冠「地元で充実した将棋を」

そして、5日からの決戦の場となるのが「合掌レストラン大蔵」です。
富山県の五箇山から移築した合掌造りの屋敷をステーキレストランに改装。
対局は、離れにある江戸時代後期の座敷で行われます。
実はこの部屋、愛知県出身の建築家で、豊田スタジアムなどを設計した黒川紀章氏の生家を移築したものなんです。
「2人が気持ちよく対局していただけますように、準備させていただきました」(合掌レストラン大蔵 五藤富士男 社長)
屏風に書かれた「慶雲」は、「いいことが起こる前兆の雲」という意味があります。
4日午後3時すぎ、藤井七冠と永瀬九段が対局室を訪れ、使用する駒や部屋の空調などを確認する「検分」を行いました。
照明の具合も念入りに確かめ、検分は15分ほどで終了。
その後の会見では、2人が対局への思いを語りました。
「対局場もとても素晴らしい環境をご用意していただいて、集中できるのではないかと思っています」(永瀬九段)
「王位戦の開幕局が私の地元の愛知県での開催で、内容が充実した将棋が指せるように明日から2日間全力を尽くしたい」(藤井七冠)