
「おまえはもういらない」 当時高校3年の女子生徒自殺 ソフトボール部顧問の“暴言”が一因 第三者委員会が結論 説明会で保護者から不安の声も 愛知・瀬戸市の聖霊高校

3年前、愛知県瀬戸市の私立高校に通う3年生の女子生徒が自殺したことについて、第三者委員会が女子生徒が所属していた部活の顧問の暴言が一因であると結論付けていたことが分かりました。
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2022年4月、愛知県瀬戸市の私立・聖霊高校の3年生で、ソフトボール部のキャプテンだった小林心彩さんが、部活から帰宅したあとに自殺したことについて、学校は第三者委員会を設置し経緯などを調査していました。
小林さんは、腰のけがで思うようにプレーが出来ない悩みを抱えながらも、真面目で、自分の責任を強く感じる性格だったといいます。学校はきのう、第三者委員会が結論付けた自殺の一因を、当時の部活の男性顧問の暴言だったと明らかにしました。
「おまえはもういらない。キャプテンに向いていない」
「キャプテンじゃなければ試合に出していない」
第三者委員会は、男性顧問の発言について小林さんの「存在価値を否定し深く傷つける暴言にあたる」として「指導は不適切だった」と認定。
男性顧問は発言を「記憶にない」と否定していますが、「生徒の心理の変化に気付けず深く反省している」と話し8月、部活の担当を外れたということです。
「若い子によくそんなことが言えるな」
学校はきのう夜、保護者説明会を開き、出席した333の家庭に対し、これまでの経緯や、今後スクールカウンセラーの配置を増やして、生徒の心のケアに努めることなどについて話したということです。
(説明会に参加した保護者)
「若い子によくそんなことが言えるなと。会社でもあってはいけないが、大人が大人に言うのと、力を持っている人が、言い返せない人に言うのは(違う)」
保護者からは、顧問が8月まで部活の指導を続け、現在も教科の指導をしていることへの不安の声や、「顧問の指導が改善されるのか疑問だ」という意見が相次いだということです。
学校は当初、ほかの生徒たちに小林さんは「交通事故」で亡くなったと説明していました。また、文科省の指針で義務付けられている、愛知県への報告を行っていませんでした。おとといの会見で大村知事は…
(愛知県 大村秀章知事)
「一切報告がなかったのは、極めて遺憾。私学助成を750億円ほどやっている。教育には、税金を使って対応している。そこで学ぶ生徒たちの件は、適切に対応していただかなくてはいけない」
学校を運営する南山学園は「隠ぺいではなく、手続きを失念していた。学園への信頼を失うことになったことをお詫びしたい」と話しています。