“ディズニー新幹線”変身の裏側を独占取材　JR東海社員も「初めて見た」レア映像

21日から、東海道新幹線に期間限定でディズニーの特別仕様の車体が運行します。その車体の”お色直し”の様子をメ～テレが独占取材。貴重な映像をお届けします。

　ミッキーマウスが駆けつけて紹介した、スペシャルな東海道新幹線の車両。

「Wonderful Dreams Shinkansenは、去年6月にオープンした東京ディズニーシーの新テーマポート『ファンタジースプリングス』の世界観が表現されていて、16両すべてが異なるデザインになっています」（オリエンタルランド 齊藤智世さん）

「こちらが専用のヘッドカバー。ディズニーの世界観を楽しんでもらえるデザインに仕上がっているかと」（JR東海 菅沼久将さん）　

　高級感のあるレザー風のヘッドカバーに…。

「こちら目の前には、ファンタジースプリングスのポスターが貼ってあります。この1番前の席、もしかしたら特等席かもしれないです」（本田紗衣記者）

　さらに、車内チャイムも“ディズニー仕様”。60年の歴史を持つ東海道新幹線で初めての“特別塗装”の車両です。

　メ～テレのカメラは、その“変身”の様子を独占取材。社員も「初めて見た」と言う新幹線の「激レア映像」とは…？

東海道新幹線60年の歴史で初の“特別塗装”

　JR東海・浜松工場。新幹線の点検や修理をする施設です。

　変身前の新幹線は、東海道新幹線の特徴である鮮やかな青いラインが入っています。

　これからディズニー仕様に”お色直し”へ。

　作業を担当するのは、夫婦でディズニーが大好きという二階堂成規さん。プロポーズの場所も東京ディズニーランドでした。

ロボットアームが白い塗料を車体に

　今回のプロジェクトでは、青いラインが入った新幹線を一度「真っ白」に塗り上げてから、特別な塗装を施します。

Q.新幹線が動き始めたが、今どういう工程？
「今から新幹線を白く塗装できるブースに移動させて、車体全体を白く塗装していく」（JR東海浜松工場 車両検修科 二階堂成規さん）

　新幹線が吸い込まれていった先は、塗装ブース。作業中は立ち入り禁止のため、3つの固定カメラを設置してみました。ロボットアームが白い塗料を車体に吹き付けていきます。

　見守っていた二階堂さんも、初めて見る光景だといいます。

レア映像「真っ白」な車体

　大きな車体全体を、4本のアームが念入りに塗装。まるで新幹線を“おめかし”しているようです。

　約3時間にわたる「塗装ブース」などでの作業を終えて 出てきたその姿は…。

　トレードマークの青いラインが入った新幹線が、真っ白な車体に生まれ変わりました。

　先日引退した「新幹線のお医者さん」JR東海のドクターイエローの車体は、鮮やかな「黄色」がトレードマーク。

　そのレア度から多くの人に愛されていましたが、こちらの「真っ白」な車体も負けていません。

　ぴっかぴかになった新幹線。この瞬間しか見られない激レア映像です。

新幹線に”魔法”が

Q.この後はどんな風に変わっていく？
「今回はここまでということで、申し訳ございません」（二階堂さん）

　残念ながら、変身を見せられるのはここまでということですが、それから約2週間。この新幹線に”魔法”がかけられると…。

「こちらが完成した新幹線です。青いラインがなく、車体にはラプンツェルが描かれています」（本田記者）

「Wonderful Dreams Shinkansen」。車体には、空の冒険を楽しむピーター・パンや凛と立つアナとエルサの姿が。

　普段はオレンジ色の「JR」のロゴも、デザインの世界観に合わせてグレーにする徹底ぶりです。

コラボ実現の背景は新型コロナ

　今回の特別なコラボが実現した背景。それは「新型コロナ」にありました。

　感染が拡大した時期、外出自粛や行動制限などで、鉄道業界やテーマパーク業界は苦しい時期を過ごしました。

　現在はともに順調な回復を見せています。「今よりさらに多くの人に移動や旅行を楽しんでほしい」という思いが、JR東海とオリエンタルランドの2社で一致したといいます。

「より多くのお客様がこの新幹線に乗って、夢の中にいるような気持ちになってもらい、東京ディズニーリゾートを訪れて楽しんでほしい」（JR東海 丹羽俊介 社長）

　追加料金などはなく、通常の新幹線と同じ運賃のこの車両。9月中旬まで、東京～新大阪間を運行します。

　第1便は21日午前6時43分、名古屋駅から東京へ「出発・進行」です。