大学生が企業と協力して、使われなくなった「陶器」を再利用した製品開発に取り組みました。資源の保護と廃棄物削減を目指しています。

名古屋市南区にある大同大学。現在、校内の駐車場のアスファルトの素材には、陶器の廃材が活用されています。
開発したのは、土木の施工管理を学ぶ建築学部の学生たちです。なぜ、アスファルトに廃材を使おうと考えたのでしょうか。
アスファルトの原料は石や砂で、その多くは山から採取されます。学生たちは、このまま採取を続けると将来的に資源の確保が難しくなるのではないかと不安を抱きました。建築学部の西尾祥さんは、「アスファルトは耐久性として約10年ほどしか持たない。山を削り続けることで新たな砂や石が採れなくなる可能性がある。産業廃棄物に困っているものを再利用できないかと考えた」と語ります。
学生たちは、廃材の中からアスファルトの素材に適したものについて話し合いを重ねました。卵の殻や瓦など、さまざまな候補が上がる中、熱に強く強度が保てる「カキ殻」と「陶器」を選択。さらに、地元をPRしたいという思いから、陶器には「常滑焼」を採用しました。常滑市の大手リサイクル業者が扱う陶器の廃棄量は年間約500トンにのぼり、安定して供給できることも大きな理由の一つです。
西尾祥さん:
「再利用することによって山を削ること(問題)もなく、持続可能なアスファルトっていうものが生まれていくのではないかなと」

学生たちは、課外授業で交流がある土木会社に協力を依頼。 陶器の廃材を使ったアスファルトの開発に乗り出しました。
開発において最も重要なポイントは、材料をまんべんなく、しっかり混ぜ合わせることです。
建築学部の高橋空渡さん:
「材料をしっかり混ぜ合わせないとサンプルの数値に影響が出てしまうので、ちゃんとやらないといけない」
混ぜ合わせた材料を型に流し込み、機械で突き固めて形を整え、アスファルトのサンプルが完成です。しかし、陶器を用いたアスファルトの開発は簡単ではありませんでした。理由は、陶器と砂の配合比率です。当初、砂の一部を陶器に置き換えるため陶器だけで試作したところ、表面はボロボロになり、内部もスカスカの状態になってしまいました。材料が全体に馴染まず空気を含んでしまうため、車が通ると割れてしまう危険が生じたのです。
その後、配合比率について企業からアドバイスをもらい、試作を繰り返しました。陶器を7割にしても基準には満たなかったものの、作り続けて3カ月後、陶器を4割にすることで、ようやくアスファルトの基準をクリアすることに成功しました。
高橋空渡さん:
「配合比率でかなり苦労していたところなので、上手くいって良かったなっていうのと、企業さんとの相談も上手くいって、上手くできたかなっていうふうに思っています」

2024年の夏には、大学内に初めて陶器の廃材を使ったアスファルトが施工されました。学生たちは陶器の他にも、カキ殻を使ったアスファルトも開発しており、今後、幅広く使われることを目指しています。
西尾さんは「開発したアスファルトが一般道路に施工されることを望んで、今後も研究を頑張りたい」と、持続可能な道路づくりの実現に向けて意欲を見せています。


