10年以上続いた議論にようやく決着です。静岡県の鈴木知事は7月7日の県議会で、リニア中央新幹線の静岡工区について、着工容認を正式に表明しました。
【写真を見る】10年以上続いた議論に決着 リニア静岡工区ついに“着工容認” 大阪・奈良・三重の3府県知事「東京~名古屋と並行して西も工事を…」 JR東海に要望書を提出
7日午前11時過ぎ、静岡県議会で…
(静岡県 鈴木康友知事 午前11時過ぎ)
「リニア中央新幹線にかかる自然環境保全協定を、事業者であるJR東海と締結することといたしました。締結日は7月18日」
リニア中央新幹線の静岡工区について、着工容認を表明した静岡県の鈴木知事。
静岡工区 前知事が着工を認めず…JR東海と続いた議論
リニア静岡工区を巡っては、トンネル掘削に伴う大井川の流量減少や生態系への影響をめぐり、前の知事が長年着工を認めず、JR東海との間で議論が続いてきました。
(JR東海 金子慎社長 2020年当時)
「(着工を)だめと言われてしまうと、2027年の開業は難しくなってしまう」
(静岡県 川勝平太知事 2020年当時)
「こういうもの(着工)は一切認められない」
2024年 鈴木知事誕生をきかっけに進展
しかし、2024年に「リニア推進派」の鈴木知事が誕生し、事態は進展。ことし3月には、水資源や生物多様性など環境保全に関する県とJR東海の全ての対話が完了し、JR東海は静岡市や大井川流域の10市町での住民説明会を開催。
7月1日、JR東海の丹羽社長が鈴木知事と面会した際、知事は近く着工についての判断を表明する意向を示していました。
リニアについて街の人は?
(静岡県 鈴木知事)
「関係団体の皆さまなどの理解が着実に進み、協定を締結できる段階に来たと判断した」
10年以上続いた議論に、決着を付ける形となった7日の着工容認。
これを受け街の人は…
(街の人)
「早めにできたら、出張が多いので使えたらいい」
「どこかで折れないと仕方がない。もう決まっていて、ここまで来ているから」
「将来 子どもたちが大人になる頃には、新幹線みたいに使いこなす時代になっているのかな」
名古屋市長「長年の経緯を思えば感慨深い」
名古屋市の広沢市長もコメント。
(名古屋市 広沢一郎市長 午後3時前)
「率直に大変喜ばしい、長年の経緯を思えば感慨深い。『あと何年後』というのも見えてくる。それに向けてしっかり整備していく」
愛知県の大村知事も文書で「早期着工と東京・名古屋間の開業時期を速やかに明示するよう、強く要請します」とコメントしました。
JR東海の丹羽社長は、午後2時半ごろ報道陣の取材に答えました。
(JR東海 丹羽俊介社長)
「鈴木知事のご判断に改めて深く感謝申し上げるとともに、身が引き締まる思い。地域の皆さまに取り組みをご理解いただけるよう取り組んでいく」
静岡工区だけで、工期は10年以上かかるとみられています。JR東海は、静岡工区の着工後にリニアの開業時期を示す見通しです。
3府県知事がJR東海に要望書を提出
「品川~名古屋」の開通に見通しが立ち、そこから西の「名古屋~大阪」についても早期開業の要望が。
「よろしくお願いします」
JR東海の丹羽社長に要望書を手渡したのは、大阪・奈良・三重の知事。「東京~名古屋」の工事と並行して、名古屋から西も工事を進めることなどを要望しました。
「『東京~大阪』がつながる全線開業が大切」
(大阪府 吉村洋文知事)
「静岡工区の一定の目途がつく状況で、リニア中央新幹線の効果を最大発揮するためには、『東京~大阪』がつながる全線開業が大切。名古屋以西の工事を『東京~名古屋』の工事と平行して着手してほしい。一番大きな要望事項」
(三重県 一見勝之知事)
「三重県は新幹線も通っていないし、飛行場もない。東京に乗り換えなしで行けない。観光客にも来てもらう必要がある。リニアの果たす役割は非常に大きい」
「名古屋~大阪」については、未だ具体的なルートも示されていませんが、名古屋から西も動きだすことへの期待が高まっています。


