売掛金めぐり名古屋のホスト逮捕 大声で「おーい」と客脅したか 売掛金を巡る逮捕は風営法の改正後、全国初 愛知県警

いわゆる売掛金を回収しようと女性客を脅したなどとして名古屋のホストが逮捕されました。風営法の改正後、売掛金をめぐってホストが逮捕されるのは全国で初めてです。

15日深夜、名古屋市中区で警察の捜査車両がとまったビル。段ボールを抱えた捜査員が出てきた店はホストクラブです。

そして、その後…。
記者:「ホストの男が店から出てきました」
フードをかぶった男。ホストクラブ「Asteria」の経営者・赤西愛人こと、尾石康雄容疑者(36)です。
客とみられる女性が、泣き叫ぶ声も。

6月、施行された「改正風営法」。客の恋愛感情を利用するいわゆる「色恋営業」の規制や、支払いのために客を脅したり、性風俗店での勤務を要求することなどが禁止となりました。
改正後、全国で初となる売掛金をめぐるホストの逮捕。
警察によると、尾石容疑者は、今月8日、29歳の女性客から売掛金約100万円を回収しようと、自宅マンションに押しかけ、「おーい、おーい」などと大声で脅したなどの疑いがもたれています。

法改正後、目に見えて分かる街の変化も。
これは今年5月時点のホストクラブの看板。「1番にこだわれ」や「売り上げ1億円突破」と書かれていますが、15日に見てみると、黒く塗り潰され、文字が隠されています。
こういった文言は過度な競争意識をあおるとして規制の対象となったのです。
6月10日には、新たなルールの周知のため、警察官が中区のホストクラブをまわっていました。

尾石容疑者の店から押収された資料の中にも。
「風営法について気をつけること」「未収の催促の仕方は脅しにならないようにする」と改正後の禁止行為について認識しているようなメモも見られます。
調べに対し、尾石容疑者は「今は何も言いたくありません」などと容疑を否認しているということです。
警察は今後も悪質なホストクラブの取り締まりを強化していくとしています。