“教員盗撮グループ”のメンバーの男の初公判 起訴内容を認める 「承認欲求を満たすため」卑劣な行為を繰り返すグループの実態とは…

教員同士が児童を盗撮し、その画像を共有していた事件で、メンバーのひとりだった男の裁判が始まりました。そこで見えてきたのは、承認欲求を満たすために卑劣な行為を繰り返すグループの実態でした。

17日午後3時すぎ、名古屋地裁の法廷に白いマスクを付け、黒のズボン姿で現れた男。名古屋市の元小学校教諭・水藤翔太被告(34)です。
今年1月、熱田区内の駅のホームで、少女のリュックに体液をかけたとして逮捕・起訴されました。
さらに、勤務していた小学校で児童のリコーダーや給食の食器に体液をつけるなどした強制わいせつなどの罪にも問われています。

水藤被告をきっかけに、同じく名古屋市の小学校教諭・森山勇二被告(42)
横浜市の小学校教諭・小瀬村史也被告(37)ら、約10人の教員が参加する“盗撮グループ”の存在が発覚。
学校内で児童の下着を盗撮した動画など約70点が、SNSのグループで共有されていたということです。

水藤被告は、2017年に名古屋市の教諭として採用され、その後、2つの小学校で勤務していました。
爽やかで明るく保護者との交流も積極的だったといいます。
学級では、「1.挨拶を大切にする」「2.人の心身を傷つけない」「3.正直に生きる」こういった3原則を児童に毎日言わせていたといいます。

一方で、違和感を覚えていた元教え子も。
水藤被告の元教え子:
「下ネタを日常的にしていた。放課に男子たちを呼んで、性的なビデオの話していて『この子いいよな』とか、『僕はこのサイトで見ている』とか。子ども相手だし、女の子も(教室に)いたから男の子でも嫌な子はいるだろうしおかしい先生だったのかなと」
事件を受け、名古屋市教育委員会は水藤被告を懲戒免職にしました。
17日の初公判で、水藤被告は起訴内容について聞かれると、「間違いありません。被害者の方には一生残る傷をおわせてしまい、僕に関わる多くの人に迷惑をかけ、世間の人に憤りの思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした」などと話し起訴内容を認めたうえで謝罪しました。

検察は冒頭陳述で、水藤被告について“自身の好みの子を見つけて、欲求を満たすためにやった”と指摘。
さらに“盗撮グループ”内でのやりとりについても言及。
“水藤被告がリコーダーや給食の食器に体液をつけた様子も撮影し、承認欲求を満たすためSNSグループに共有した”と説明しました。
検察は水藤被告を8月、別の罪についても追起訴するとしています。