“歴史的賃上げ”はことしも?デンソーは約2万3500円の昇給をスピード回答 初任給も引上げ相次ぐ
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物価高や人手不足を受けて、ここ数年、全国的に積極的な賃上げが進んでいます。
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55万人の労働者で組織する「連合愛知」の集計では、去年の賃上げ率は5.27%。全国平均も5%を上回り、「歴史的賃上げ」と呼ばれています。では、ことしの賃上げはどうなのか。1月初旬に聞いたときは…
(日本ガイシ 小林茂社長)
「あんまり言うと、従業員が緩む。前向きには検討している」
(名古屋鉄道 髙﨑裕樹社長)
「一過性のものではなくて、継続的にやっていくことだと考えている。(検討は)もちろん前向き」
そしていま、各企業で「春闘」の労使交渉が進む中、“異例”のスピード回答をしたのが自動車部品大手のデンソーです。
労働組合の回答期日よりも早い回答は、会社としては初めてのこと。約1か月も早く、満額回答でした。昇給額は平均2万3500円で、ボーナスは6.3か月分と、いずれも過去最高です。
また、人手不足が続く中、優秀な人材を採用しようと、初任給を引き上げる動きも活発です。
銀行や鉄道で初任給引き上げ
名古屋鉄道は、来年春に入社する「総合職」の初任給を、1万円以上引き上げます。また、技術職などにあたる「鉄道エキスパート職」は、1万3300円以上の引き上げです。
さらに驚くのは、名古屋銀行。大卒・大学院卒は、現行から初任給を6万円引き上げ30万円となり、“メガバンク並”に。この異例の大幅引き上げで、地銀では最高水準の初任給になるということです。
一方、JR東海は「手当」の充実に力を入れています。
子どもを扶養する社員に支給する手当を、子ども1人あたり月1万円から2万円に引き上げる方針です。
さらに出産祝い金も、現在一律20万円ですが、第2子は30万円、第3子以降は50万円に引き上げる方針です。