「謝っても謝りきれない」 “美人局”19歳女の母親が証言 名古屋のホテル強盗殺人事件

名古屋市中区のホテルで男性が殺害され、その後、男女3人が逮捕された事件は美人局の末の犯行とみられています。男性とホテルに入った19歳の女の母親が12日夜、取材に応じ「謝っても謝りきれない」などと話しました。

12日、取材に応じた一人の母親。
逮捕された女(19)の母親:
「本当に申し訳ないの一言で、謝っても謝りきれないところなので、(被害者に)可能であればできる範囲で真摯に対応させていただきたい 」
謝罪の気持ちを涙ながらに語りました。

娘で19歳の女は、13日朝、強盗殺人の疑いで送検されたのです。
女は、すでに逮捕・送検されている加藤伶音容疑者(20)と、今月7日、中区栄のホテルの一室で32歳の男性を殺害し、腕時計などを奪った疑いがもたれています。

事件直前のホテル近くの防犯カメラには、殺害された男性と2人で歩く姿が映っていました。
母親によると、地下アイドルが好きで、度々栄を訪れていたといいます。
女(19)の母親:
「(娘は)人が良すぎる。人をあまり疑わない子だったので、話を断れずにのってしまったというか、いけないことですけどそうじゃないかなと。私は心を鬼にして、(娘に)ちゃんとしかるべき罰を受けてちゃんと冷静に考えてほしい」
事件のあとは自宅で過ごしていたという女。

母親によると“優しい子”だったといいますが、なぜ事件に関与したのか?そこにはもう一人の存在が…。
恐喝の疑いで13日朝に送検された波多野佑哉容疑者(23)です。
波多野容疑者は、女と加藤容疑者を引き合わせたとみられ、2人に金品を脅し取るよう「美人局」を指示したとされています。
事件発生から1週間、新たにわかったことも…。
それは「美人局」の指示をした波多野容疑者と、“実行役”の加藤容疑者の間に、あったとみられる“金銭トラブル”。
関係者によると、2人の間に店に人を紹介する「スカウト」の仕事をめぐるトラブルがあり、波多野容疑者が加藤容疑者に数百万円を要求していたといいます。
これが事件のきっかけとなったのでしょうか…。
警察は3人が男性から金品を脅し取ろうとしたところ、事件につながった可能性があるとみて調べています。