
とんこつラーメンから温泉まで…参院選の投票済証でお値打ちになる『選挙割』店や施設側は集客面でも期待寄せる


7月20日の参院選の投票日を前に、投票するとお得な特典がもらえる「選挙割」が広がっています。政治に関心が薄いとされる若い世代の心をつかみ、投票率アップにつなげることはできるのでしょうか。
■若者に人気のラーメン店 投票すれば「300円引き」
東海地方を中心に23店舗を運営するラーメン店「一番軒」では、投票に行くとラーメンが安くなる「選挙割」が受けられます。 7月20日から22日の3日間、店に投票済証を持っていくと、この店舗では通常850円の「白豚骨」または「黒豚骨」のラーメンが、300円引きの550円で食べられます。

母親: 「子供がラーメン好きなので。選挙に行ったら、ついでにラーメンも安く食べられるのはいい」 大学生A: 「めっちゃいいんじゃないかなと思います。学生にとってはメリットだし、今は物価高で何を食べるのも高いから」 大学生B: 「選挙に行こうかなってきっかけになるし、『若い人の関心が低い』と言われるから、こういうのをきっかけにしてみんな行くようになったらもっといいかなと思いました」 一番軒が「選挙割」に参加するのは、今回が初めてです。 一番軒の林史広エリアマネージャー: 「若い人たちに選挙に興味を持っていただくことが、今の社会の関心だと思っております。弊社としても皆さんに選挙に行っていただき、その後にラーメンを食べていただきたいという思いでやっております」
■温泉で200円割引…支配人「選挙を周知する手伝いになれば」
三重県四日市市の温泉施設「おふろcafe 湯守座」では、参議院選挙の投票日の7月20日から1週間、「投票済証」を受付で見せれば、フリータイムの入館料が200円割引になります。

総支配人の大橋真吾さん: 「大学生の方や若年層の方がたくさんご来館される施設ですので、国の政治や経済に興味を持っていただくきっかけになればということで実施させていただいております」 湯守座では6年前から選挙割を行っています。2024年10月の衆院選では、利用する若者は10人にとどまりましたが、今回の参院選は盛り上がりに期待を寄せます。 大橋さん: 「実際に来ていただく、来ていただかないは別として、選挙割という言葉や、選挙があることを周知するお手伝いになればなと実施しています」 投票率アップを目指す取り組みとして、選挙割は定着しつつあります。 東海地方で大学生たちが中心となって活動する「センキョ割」も、愛知県内だけでおよそ250店舗が協力しています。

活動に参加している大学生に話を聞くと…。 名古屋センキョ割実行委員会の中村瞭介さん: 「投票していないのに、今の政治に不満を訴えるのは違うかなと思ったので。そういう点でも、最低限、票を入れるところに近づく第一歩として、こういう活動があったらいいなと思っています」 名古屋センキョ割実行委員会の山下海翔さん: 「自分たちの票が国の未来を変えるという気持ちを持って欲しい」
■広がる「選挙割」…ついに“ネット通販”でも
和食チェーンの『サガミ』は、7月20日から8月3日までの間に、投票したことを証明する「投票済証」を持っていくと、ほぼ全店で10%オフとなります。

ラーメンの『一風堂』では、7月19日から22日まで、替玉1玉か半熟玉子1個が無料となります。 また、アピタやピアゴの一部の店舗でも、お買物券やペットボトルのお茶などがもらえる特典があります。詳しくはホームページでご確認ください。

今回の参院選では、新たに「Yahoo!ショッピング」も選挙割を始めます。 「若い世代に投票に行ってほしい」と、10代、20代で初めて利用する人などを対象に、投票したことをSNSでシェアすると、最大1000円のクーポンがもらえます。 こうした取り組みが投票率アップにつながっていくのでしょうか?