猛暑を乗り切るスタミナのもとウナギ 稚魚が豊漁で価格変化の兆し

猛暑を乗り切るスタミナのもとと言えばウナギ。近年、稚魚の不良で高値が続いていましたが、今年は変化の兆しも?
猛暑を乗り切るのに欠かせないのが「ウナギ」。
この夏は「土用の丑の日」が19日と31日の2回あります。
ジェイアール名古屋タカシマヤでは今年、全体でウナギ商品を2割増しで準備しているといいます。
そのわけが――
「今年はシラスウナギが豊漁だったので、去年まで不漁の時はあすのウナギが確保できるのかという心配があったが、そういう心配がないので、安心して提供できるのはとてもうれしいです」(しら河 タカシマヤ店 中村重己 店長)
稚魚のシラスウナギが豊漁

今年はウナギの稚魚、シラスウナギが豊漁だといいます。お客さんは――
水産庁によりますと、今シーズン、ウナギの養殖場に出荷された国産のシラスウナギは14.8トン。
これは去年の2倍以上の量となっています。
これに伴い、輸入も含めた取引価格は去年の1kg250万円から、ことしはほぼ半値の1kg130万円となっています。
生産量が全国2位の愛知県の主要産地では?

期待が高まるなか、生産量が全国2位の愛知県の主要産地では――
「西尾市の一色町では土用の丑の日を前に、ウナギの出荷作業がピークを迎えています。この時間はうなぎを重さごとに仕訳ける選別作業の真っ最中です」(西尾菜々美アナウンサー)
こちらの集荷場では1日あたり約4トンのウナギが養殖している池から引きあげられ、出荷されます。
名産地・一色町でもやはり――
Q.稚魚の豊漁はいつぶり?
「3~4年前以来の豊漁となる」(一色うなぎ漁業協同組合 田中三千雄 組合長)
Q.うなぎの価格は去年と比べると?
「土曜丑の価格は去年より少し安くなっています。でもそんなに大きな違いはないです」(田中組合長)
シラスウナギが獲れるのは12月から翌年の4月ごろにかけてですが、豊漁になったのは1月後半以降だったといいます。
「これが2年3年と豊漁が続けば、価格がそれなりに安くなるかもしれないが」(田中組合長)
Q.1年豊漁でもすぐに価格転嫁されるわけではない?
「すぐには分からないです」(田中組合長)
豊漁のシラスウナギが出荷できる大きさまで育つのは、早くても今年の秋冬にかけて、池に入れる稚魚を増やした分、安くなる可能性はあるといいます。