読書の秋が到来“文庫本ランキング” 1位は映画の大ヒットで 2位は復讐を誓った女性の物語がランクイン

毎年10月27日から11月9日までの2週間は読書週間です。2025年の秋に読みたい、売れ筋の「文庫本」を名古屋の書店で調査しました。
第5位:柚木 麻子「BUTTER」

首都圏連続不審死事件の木嶋佳苗死刑囚をモチーフにしたフィクション「BUTTER」が、5位にランクインしました。2017年に単行本として出版した作品です。
丸善 名古屋本店 藤堂恒平さん:
「(2025年に)イギリスで文学賞を受賞して、ベストセラーになっています。最近は若い方もたくさん買われるようになって、話題作ですね。年代問わず購入されています」
第4位:王谷 晶「ババヤガの夜」

暴力を唯一の趣味とする女性が主人公の小説「ババヤガの夜」が、4位にランクイン。世界最高峰のミステリー文学賞といわれる「ダガー賞」を日本人で初めて受賞したことで、話題となりました。
丸善 名古屋本店 藤堂さん:
「内容はバイオレンスで、謎解きよりはエンターテインメントに近いような話で楽しんで読んでいただける本だと思います」
第3位:松下 龍之介「一次元の挿し木」

「一次元の挿し木」が3位にランクインしました。同作品は、200年前の人骨のDNAが4年前に失踪した主人公の妹のものと一致する、という謎から始まるミステリー作品です。
丸善 名古屋本店 藤堂さん:
「発売後に評判が良くて、SNSで『面白かったよ』という紹介が多かったんですね。そのSNSがバズって、さらにそれを見た方が買いに来られました」
第2位:逢坂 冬馬「同志少女よ、敵を撃て」

第二次世界大戦のソ連を舞台に、復讐のために一流の狙撃兵になることを決意する女性の物語です。
丸善 名古屋本店 藤堂さん:
「著者の方が当店(丸善 名古屋本店)にご来店いただいて、直筆のサインを書いていただいたことがあって。『著者のサインが書いてありますよ』とお客さんにアピールできたので、ほかの本よりもたくさん売ることができました」
第1位:吉田修一「国宝(上・下)」

ことし(2025年)大ヒットした映画「国宝」の原作です。単行本は、2018年に出版されていましたが、映画化をきっかけに文庫本がヒットしました。
丸善 名古屋本店 藤堂さん:
「映画化される1カ月前はほとんど問い合わせがないような状態でした。映画が始まる少し前から、急に問い合わせが増えまして。上映が始まって少ししたら、たくさんあった店の在庫は全部なくなってしまいました。ものすごい反響でしたね」
話題となった映画の原作が、堂々の第1位でした。





