
「定数削減」に議員のホンネは?高市総理の“側近中の側近”「絶対数は圧倒的に自民が減る」 一方で東海地方“唯一”の維新議員「厳しく大変高い山」

自民党と日本維新の会が合意している「1割を目標にした衆議院の議員定数削減」。連立入りの絶対条件とした維新は、削減対象を「比例代表」とするよう主張していますが、東海地方の衆議院議員のホンネを取材しました。
【写真を見る】「定数削減」に議員のホンネは?高市総理の“側近中の側近”「絶対数は圧倒的に自民が減る」 一方で東海地方“唯一”の維新議員「厳しく大変高い山」
(自民 愛知6区・丹羽秀樹衆院議員 10月20日)
「早急にやってしまうのは非常に危ない。議員の数を減らすのに、一番数が多い党が自分たちでルールを決めてしまうのは、自分たちに有利なルールを作れることになってしまうので、他党ともしっかり話をした中で数を減らしていくことには賛成。まずは数をいくつ減らすかを国民に伝えることが大事」
こう話すのは、自民党愛知県連会長の丹羽秀樹議員。「議員定数削減」は、概ね賛成としたうえで、実現出来なかった場合の、リスクの大きさを懸念します。
(丹羽衆院議員)
Q.議員定数削減ができなければ連立解消も?
「十分にある。維新だけとの政策協定だけではなく、他党も巻き込んた中で、議員定数の削減を進めていかなければいけない」
『少数政党が不利』は必ずしもそうではない
また、高市総理の側近中の側近、古屋圭司議員は「議員定数削減」で最も割を食うのは自民党だと強調したうえで、必ず実現させるとしています。
(自民 岐阜5区・古屋圭司衆院議員 10月21日)
「(議員の数が)一番減るのは自民党。絶対数は圧倒的に自民党が減ってしまう。少数政党も相対的には減るが、『少数政党が不利』ということは、必ずしもそうではない。今1割削減したら自民党は15~20人減ってしまう」
こうした中、連立パートナーの日本維新の会で、この地方唯一の国会議員、杉本和巳議員はこう言い切ります。
(維新 比例東海・杉本和巳衆院議員 10月20日)
「議員定数削減をやると言っているが、現実的には厳しい。少数政党の議員がいるし、民意の反映という意味でも大変高い山なのでは」
議員定数が減ると、有権者の声が政治に届きにくくなる可能性も…
一方、野党第一党の立憲民主党の議員は…
(立憲 愛知12区・重徳和彦衆院議員 10月20日)
「立憲は有利になると思う。大政党であり、小選挙区で勝負できる議員が多いので。『だから良いのでは』とは言えない。少数政党も大事だから」
「衆議院の議員定数の1割削減」について専門家は…
(愛知学院大学・森正教授)
「議員定数1割削減案は、あまり評価していない。議員というのは有権者と政治との間をつなぐパイプ役。これを減らしてしまうことは、その分、有権者の声が政治に届きにくくなる可能性がある。政治家側から『パイプ役は少なくていい』という話なので、これを評価する理由が見つからない」
さらに1割という数字にも、違和感があると話します。
(森教授)
「国会議員の数が、少なければ少ないほど良いのであれば、1割なんてケチなこと言わず、2割でも3割でも主張すれば良いが、なぜかその話は出てこない。つまり『なぜ1割削減なのか』という合理的な根拠は全くない」





