記録的大雨から1週間 カメラが“冠水駐車場”の内部へ 折り重なる車…ハンドルにはカビも 三重・四日市市

19日で冠水して1週間。記録的大雨により270台以上の車が水に浸かった、三重県四日市市の地下駐車場の内部にカメラが入りました。





記者:「地下2階の駐車場部分に到着しました。車が車列を乱して止まっています。また、置かれている車を見ても完全に泥がかぶっている状態です。白く泥がかぶっていて、窓ガラスの部分などが全く見えない状態になっています。普段車が止まることのない道の部分に車が2台折り重なるようにして止まっています。どちらも頭の部分まで泥で覆われていて、全く中を見ることはできないほどです」

地下2階では、水没して浮いたとみられる車が動き、あらぬ方向を向いていました。また、ハンドルにカビが生えた車も見られました。
地下駐車場に車を止めている人が、19日も様子を見に来ていました。
地下1階に車を止めている人:
「車の中にETCカードや、その他のカード類がある。車が浸水していて、この後もカビも生えてくると思うので、早いところ車内のものはできるだけ出しておきたい」

車が浸水してしまうほどの大雨から1週間。四日市駅前の地下駐車場には、今も274台の車が取り残されたままになっています。
駐車場の運営会社:
「臭気がひどくて 湿度も高くて、温度も高い状態で真っ暗。まずは 所有者の方に入ってもらえるように照明や換気の設備を急きょ、段取りしています」

そんな中、19日に新たにわかったことが。
記者:「地下駐車場に続く車の出口ですが、電動式の止水板が雨が降る前から壊れていたということです」
L字型の赤色がくすの木パーキング。3か所ある車の出入り口のうち壊れていたのは、「東入口と出口」の2か所。
故障の経緯や修理が滞っていた理由について、現時点で、管理会社などに問い合わせましたが、回答は得られていません。
歩行者の出入り口7か所は、手動式ですが、いずれも急激な浸水により、止水板の設置が間に合わなかったということです。

復旧がままならない中、20日にまとまった雨が降る予報の四日市市。
雨に備えて、昼ごろには、地下駐車場にもつながる地下横断歩道に止水板が設置されました。
1か所の設置に、大人3人で10分ほどかかっていました。
国土交通省は、この地下駐車場の雨水の流入対策の強化などについて有識者委員会を設置し検討するとしています。