
年末に申し込み急増…ふるさと納税返礼品『コメの定期便』564人分発送できない事態に 町担当者「大丈夫だと…」


コメの価格高騰が止まらない中、岐阜県垂井町では、「ふるさと納税」の返礼品のコメが確保できず、発送できないトラブルが起きています。
■応募が急増した「コメの定期便」564人分のコメを確保出来ず
垂井町のふるさと納税の返礼品「コメの定期便」は、寄付額6万2000円で半年間・毎月5kgが届くはずでした。 しかし、2024年12月以降に申し込んだ564人についてはコメが確保できず、発送できなくなりました。 ふるさと納税のサイトを見てみても、返礼品のコメのところに“品切れ”と表示されています。

垂井町の担当者: 「11月までの発送数からしたら大丈夫だろうと思って」 垂井町によりますと、ふるさと納税のポータルサイトから1カ月ごとに応募件数の報告を受けていますが、2024年12月だけで512人と急増し、想定していた上限の250袋を超えてしまったといいます。

垂井町の担当者: 「有名なコメどころじゃなくても、ここまで垂井町のコメをたくさんの方が選んでくださっていることに、びっくりはしているんですけども」
■返礼品への提供ができなくなった農家も…「余分に作る計画してる」
垂井町にある『たるい惠ファーム』では、甘味とふんわりした食感が特徴のコメ「ミルキークイーン」を生産していますが、2024年秋頃から返礼品への提供を止めています。

たるい惠ファームの高田惠子さん: 「去年から今年にかけて、お米が『あれ、なんかすごくいやに早くなくなるよね』というのがあって。こんなこと初めてじゃないですかね」 高田さんによると、限られた在庫のなかで一部をふるさと納税の返礼品に回してきましたが、2024年から続く令和の米騒動で需要が高まり、提供できなくなったということです。 高田さん: 「なんとか空いている田んぼがないか探して、今年は少し余分に作る計画をして。どのくらいとれるか、余剰があればふるさと納税に回したいなと。最初に『ふるさと納税どう?』って言われた時に、『おいしいお米を全国の人に食べてもらいたい』というのが最初あったので」 垂井町では対象者に連絡し、別の返礼品を受け取るか、2025年秋の新米まで待つか確認を進めたところ、「今年のコメを待つ」という人がほとんどだったということです。

返礼品のコメが送れないトラブルは、北海道深川市や茨城県坂東市など、全国で相次いでいます。新潟県魚沼市でも、「魚沼市産コシヒカリ」が一部、発送できない状況になっているということです。