「燃やすしかないごみ」で分別意識が向上なるか 愛知県小牧市の取り組み

愛知県小牧市が、ごみを減らすために4月からある仕組みを導入しました。
ごみ分別は自治体によってルールが異なります。 例えば名古屋市。「可燃」や「不燃」などの”ごみ”のほか、「雑がみ」や「プラスチック」などの資源に分別することとなっています。
今回新しい仕組みを導入したという小牧市。これまで、生ごみや汚れた紙などを、「燃やすごみ」としてきましたが…
「2025年4月から、『燃やすごみ』の名称を『燃やすしかないごみ』に変更した」(小牧市 ごみ政策課 岡田康助さん)
市の情報誌を見てみると、これまで「燃やすごみ」だったところが、「燃やすしかないごみ(分別がんばったけどこれ以上はリサイクルできないごみ)」という名前になっています。
Q.名前を変えただけでごみは減るのか
「先行の自治体の実績を踏まえると、年間で約5%のごみの減量が見込まれるという結果が出ているので小牧市も名称を変更した」(岡田さん)
改名でごみ削減に期待?

ただ、あくまでも変わったのは「名前」だけ。ごみの分別方法自体は、今までと同じです。名前を変えただけで、なぜ「ごみの削減」が期待できるのでしょうか。
「市民のみなさんの分別意識の向上を少しでも図れたら」(岡田さん)
背景にあるのは、ごみの中に紛れ込んだ資源です。
小牧市が昨年度収集した「燃やすごみ」。市が内容を調査したところ、「雑がみ」や「布切れ」など、リサイクルができる資源が全体の約半分を占めていたことがわかりました。
この「ごみにまぎれた資源」を、正しく分別してもらいたいという市の強い思いが、「燃やすしかないごみ」という名前に込められているそうです。
「我々の思いとしては、やはり『燃やすしかないごみ』を出す時に名前を見て、これ以上リサイクルできないかなと考えてもらうことが1つの狙い」(岡田さん)
この取り組み、市民はどう受け止めているのでしょうか。
「『燃やすしかないごみ』と言われると確かに意識する」(小牧市民)
「ちゃんと分別しなければという気持ちになりそう。結構あいまいなことが多いから気を付けようと思う」(小牧市民)
秋までには、ごみ袋に記載される名前も変わる予定で、より一層、市民の目にふれることになるそうです。
「ごみ袋の名前を見て、思いとどまってもらえたらと思う」(岡田さん)