小6男子が「流鏑馬」に初挑戦 最高時速約70キロ! 元競走馬に手放しで乗る神事【豊川市】
愛知県豊川市一宮町にある「砥鹿神社」。長年、伝統行事として「流鏑馬(やぶさめ)」が行われてきました。子どもたちが最高時速約70キロで駆け抜ける馬に乗り、両手を広げるというスリリングな神事です。
そんな伝統の神事に小学校6年生の男の子が初挑戦! 練習から当日まで密着しました。
伝統の神事に小学6年生の男の子が初挑戦
豊川市一宮町にある砥鹿(とが)神社は、1300年以上の歴史を持つ格式のある神社。三河国の筆頭神社一之宮として崇敬を集めてきました。
砥鹿神社で毎年5月に行われる例大祭で披露されるのが「流鏑馬」。小学生から高校生までの子どもたちが馬にまたがり、手放しで疾走するダイナミックな神事です。
「流鏑馬」で走る馬は元競走馬のサラブレッドのため、最高時速70キロ近くにも達するといわれています。猛スピードで走る馬の上で手を離し、両手を広げるのは至難の業。経験者も「思っている以上に速くて怖かった」「ちょっとした恐怖感がある」とその難しさを口にします。
そんな「流鏑馬」に今回初挑戦するのが、小学6年生の今泉慧哉くん。祭りに備え、パートナーとなる元競走馬のコガラシとともに、みっちりと練習を積み重ねてきました。
小さい頃から馬が好きな慧哉くん。馬に見立てた台にまたがり、イメージトレーニングを欠かしません。こまめに通って馬の世話をするのも、慧哉くんにとっては日常茶飯事。そんな慧哉くんの姿に、馬主さんも「あの子ぐらいの子はいない。熱心さが全然違う」と太鼓判を押します。
コロナ禍の延期を経て5年越しに念願のデビューとなる慧哉くん。本番当日に向けて、過去の映像をしっかりチェックします。
慧哉くんによると、パートナーとなるコガラシは気性がやや荒く、祭り本番となるとテンションが上がって暴れることもあるとのこと。しっかりつかまらないと、振り落とされてしまう危険があります。
そしていよいよ、本番当日! お母さんから祭りの化粧を施され、衣装に身を包んだ慧哉くん。相棒のコガラシにまたがりいざ出発です。
「流鏑馬」に挑むのは、小学生から高校生までの少年武者12人と、パートナーである12頭の馬たち。サラブレッドに乗る少年武者の中では慧哉くんが最年少です。
じつは約300メートルの祭りコースで走るのは今回が初めて。リハーサルなしの一発勝負に、慧哉くんの緊張も高まります。
神主からお祓いを受けたあと「流鏑馬」開始!
疾走するコガラシの上で見事に手を離し、大きく手を広げた慧哉くん。初挑戦で見事大成功です!
無事に走り終え「楽しかったです!」と話す慧哉くん。伝統行事を残すため、慧哉くんの奮闘はまだまだ続きます。