救援投手12球団ナンバーワン防御率のドラゴンズ清水達也は「今日だけ抑える」精神でレジェンドMVP浅尾拓也を超える『サンデードラゴンズ』
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい!との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
7月28日の放送回で共有したいトピックスは、前半戦の防御率が驚異の0点台をマークしている竜の頼れるリリーバー清水達也投手の特集企画。今季の清水投手は前半戦を終えた時点の防御率が「0.49」。20試合以上に登板している救援投手陣の中で12球団トップの成績を誇っている。竜のレジェンド超えの期待が懸かる清水投手が前半戦の手応えと後半戦への意気込みを語った。
清水が大切にしている言葉「今日だけ抑える」
清水投手は信条としている言葉がある。それはパートナーからの贈り物のような金言だ。
清水投手:「今日だけ頑張ってきてね。今日だけ抑えてきてね」と。これは嫁から言われている言葉なんです。(いつだったか)僕が先の話をしたんですよね。「このまま何十試合投げたら」とか。そしたら「そんなこといいから、今日だけ抑えてきて」って。だからいつも「今日だけ抑える」という気持ちで投げています。
前半戦の自身の成績について清水投手は謙虚に振り返った。
清水投手:出来過ぎです。(前半戦の成績は)気にしないで、1試合1試合抑えるだけだと思っています。今年で言えば2回(髙橋)宏斗の勝ちと、涌井さんの勝ちも1回消してしまっていますし。1点も取られちゃいけないところで取られてしまっている詰めの甘さが出ているので、まだまだです。
MVPセットアッパー浅尾コーチへの想い
謙遜する清水投手ではあるが、ここまでの成績は竜が誇るレジェンドリリーバーに匹敵する数字である。2011年に救援投手として史上初のMVPに輝いた浅尾拓也投手は79試合に登板して45ホールドを挙げ、自責点4の防御率0.41。一方の清水投手も39試合に登板して24ホールドの自責点2と決して見劣りはしない。偉大な先輩への意識を問われるとやはり謙虚な言葉が並んだ。
清水投手:全然浅尾さんを目指しているとかはないです。それはもう“バケモノ”の数字なので。僕は一般人なので。浅尾コーチを超えたい思い?浅尾コーチを超え・・・、そんなおこがましいですよ。
侍ジャパン投手コーチ・吉見一起氏が清水投手好調の要因を語る
清水投手の最近2年間のシーズン成績を振り返っても2022年は54試合で32ホールド、自責点17の防御率3.04。2023年は50試合で25ホールド、自責点16の防御率3.09と最強リリーフ陣の一角を担ってきた。今季はさらなる安定感を誇っているのだが一体何が変わったのか。その要因を侍ジャパンの投手コーチ・吉見一起さんが次のように解説した。
吉見氏:元々フォークやカーブを上手に使うピッチャーだったんですけど、今年すごく良いのはストレートじゃないのかなと思います。ストレートで勝負できる、ストレートで空振りが取れるところが、昨年よりも成長しているところなんじゃないのかなと思っています。
吉見さんの分析どおり、清水投手もストレートに自信を持っていると明かす。きっかけは昨年11月に初招集された侍ジャパンでの1コマだった。
清水投手:自信を持ってストライクゾーンに投げ込めば打たれないと色々な人に言われるので、厳しいところは狙わず自分のボールを信じて投げ込めています。(リードに対する)考え方を色々な人に教わって、配球だけでなく構えとかもキャッチャーに「こういうところに構えてほしい」と伝えるようになりましたね。
意識改革は1試合の平均与四球の数字に表れている。昨年の「0.60」から今年は「0.26」と大きく減少。清水投手は自身における四球の位置づけをじつに頼もしい言い回しを使う。
清水投手:四球は自分にとって“自分に負けた結果”だと思っているので。自分に勝てるように毎日取り組んでいるので。それが良い結果として出ていたらしっかり続けていきたいですね。
本当の勝負は“後半戦”
前半戦は文句のつけようがない好投を披露してきた清水投手だが、後半戦も簡単に続けられるものではないことを誰よりも身に沁みているのは清水投手自身である。昨年の夏、先を見据えて調整方法を変えたことが裏目に出てしまい、後半戦に苦しんだ経験が脳裏に焼きついている。
清水投手:去年は夏場にバテちゃうだろうからとブルペンでの肩作りを2回から1回にしたことでルーティンを崩してしまって。そこからちょっと体の調子がおかしくなって。他にもいろいろと挙げるとキリがない。去年もここまでは良かったので、課題はここからだと思っています。
たいせつなことは目の前のハードルを一つひとつクリアしていくこと。その先に“浅尾”という伝説が見えてくるのかもしれない。あらためて「浅尾拓也投手はどんな存在か?」と問われた清水投手は次のように答えた。
清水投手:雲の上の人です。あの人が雲の上だったら僕はまだ・・・そうですね。寮の屋上ぐらいじゃないですか?まだ。寮は4階建てなので。まだ4階建ての屋上くらいです。記録で超えられなくても地道に浅尾さんよりももっと信頼されたいという気持ちはありますね。後半戦も「今日だけ」抑えられるように。1試合1試合頑張っていきたいと思います。具体的な数字の目標?考えてない!それを言ったらダメなんですよ(笑)
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。 VTRで登場の浅尾拓也二軍投手コーチに感動!!!
今週のサンドラを観た感想・・・。ドラゴンズのリリーフ陣といえばオールスターに出場したR・マルティネス投手や松山晋也投手に脚光があたりがちですが、清水投手の安定感があってこその強力リリーフ陣であることは竜党にとって周知の事実でしょう。清水投手の好投は奥様から送られた「今日だけ抑える」精神の上に成り立っている事実は興味深かったですね。そして特集の中では清水投手が超えるべき目標である浅尾拓也二軍投手コーチがVTRで登場。あまりメディアに出られない浅尾コーチなので“浅尾ファン”の一人である筆者は感動ものです。そんな浅尾コーチは清水投手に自身の記録超えを次のように願っていました。
浅尾コーチ:全然(僕の記録を)抜いて欲しいですね。登板数は別としても防御率が低いに越した事はないので頑張ってほしいと思います。記録を抜かれることへの抵抗?全然大丈夫です。嬉しいですね!
いやぁ、やっぱり浅尾コーチは現役の時と変わらず最高のナイスガイでした。筆者が一番にそう感じたことは記録を抜かれることを喜ぶことよりも、「登板数を別に」と前置きしていたことです。登板数は首脳陣の判断なので清水投手はどうしようもないことなので、という意味もあるのでしょうが、それとは別に登板数にこだわりすぎて清水投手が体を壊さないようにという配慮を感じました(あくまで筆者の勝手な感想ではあるのですが・・・)。選手思いの浅尾コーチの期待に応える清水投手の後半戦の活躍を応援しています!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)