孫に食べさせたい！妻のから揚げでハラール認定 大家族が経営するから揚げ店『チャント！』
一度食べたら病みつきになると評判のから揚げがあります。外の衣はカリッとしていて中の鶏肉はジューシーなから揚げは、味のバリエーション豊かでお客さんもどれを買うか迷うほどです。作っているのは、5人の子どもがいる大家族！さらに日本人だけでなく、外国人にも人気が！その秘密に迫りました。
味のバリエーション8種類！甘いものから辛いものまで揃うから揚げ
商業施設などで人気を集めているキッチンカー「ハッピーからあげ178」。一番人気は、外側はサクサク、そして中はジューシーな肉に特製の甘ダレを絡ませた「178だれ」です。
（お客さん）
「バラエティ豊かなので、ちょっと迷っちゃいます」
甘いのから辛いのまで味のバリエーションが豊富で、リピーターになる人が続出。女性に人気が高いレモンにハーブソルト、そこにたっぷりのチーズを合わせた「レモンチーズ」や、一度食べたらクセになる特製チリソースとマヨネーズをかけた「チリマヨ」など。
キッチンカーだけでなく店舗もあり、タレのバリエーションはキッチンカーで6種類、店舗では8種類です。
2011年、名古屋市北区で駄菓子屋として開業。当時、店で出していたから揚げが評判となり、2019年東区に移転し現在から揚げ店として営業しています。
お店を切り盛りするのは、大将の稲葉篤さんと味つけを担当する妻・香さん。5人の子どものうち長女と次女は店舗担当、元自衛隊員の長男はキッチンカー担当。末っ子の三女は店の看板娘、会社勤めの次男も繁忙期には助っ人に加わるなど、家族みんなで手伝っています。
店のはじまりは大将が妻のから揚げに惚れ込んだこと 秘伝の漬けダレで勝負
お店のはじまりは、大将・篤さんが妻・香さんのから揚げにほれ込んだことがきっかけでした。もちろん子どもたちも、香さんのから揚げが大好き。まさに稲葉家自慢のから揚げです。
店舗とキッチンカーで使っているのは、ブラジル産鶏モモ肉。一度の仕込みに120㎏使います。1人前200gで計算すると、およそ600食分です。
一枚一枚、手作業で肉を切りわけ、下処理を行っていきますが、1切れ約50gと食べ応えのあるサイズ。切り分けた鶏肉に入れるのが、香さん特製の秘伝のタレ！
こだわりのしょうゆをベースに、ニンニクやショウガを入れ、煮立たせます。ここで、タレの味が変わらないようにするポイントがあります。
（ハッピーからあげ178・稲葉香さん）
「少しずつ漬けダレを足して足して、熟成させています」
秘伝の漬けだれを継ぎ足していくことで、味のブレを防ぎ、深みのある味わいになるといいます。
この秘伝の漬けダレを鶏肉に入れ、よく揉みこんで、しっかり3日間寝かせます。作り置きはせず、必ず注文が入ってから衣をつけて180度の油で3分半から4分、揚げて出来上がりです。
手間と時間をかけた仕込みと、丁寧な仕上げで外はパリパリ、中の肉はジューシーなから揚げが作られていました。
「孫にも食べさせたい」という思いからハラール認証を取得
「ハッピーからあげ178」は、外国人にも人気があります。店にやってくるのは、インドネシア人・マレーシア人・パキスタン人などイスラム教徒ばかりです。
イスラム教徒が多くやってくる理由は、ハラール認証を受けているから。イスラム教徒には厳格に定められた食の規律があり、厳しい基準をクリアしたものがハラールとして認定されます。
「ハッピーからあげ178」では、2019年にハラール認証を取得。長女がイスラム教徒の男性と国際結婚したため、香さんはイスラム教徒の孫にもから揚げを食べさせてあげたいと思ったことがきっかけでした。
（ハッピーからあげ178・稲葉香さん）
「私が当初作っていたから揚げはアルコールが入っていますし、孫に食べさせることができなかったんですよ。今までやってきた（自分の）子どもたちの誕生日の時に作るから揚げというのを、孫にもやってあげたかった」
原料や調味料をハラールに変え、すべてのから揚げを一から作り直しました。その甲斐があり、今は孫も喜んで食べるように。ハラール認証を取得してからは、遠方から買いに来るイスラム教徒の人もいるほど、大人気のから揚げとなりました。
（ハッピーからあげ178・稲葉香さん）
「から揚げ一粒でみんなが幸せになれるということをこれから先も目指していきたい」
家族みんなで協力して作る、愛情がつまった絶品から揚げ。大家族の奮闘はこれからも続きます。
CBCテレビ「チャント！」9月30日放送より
